長年願い続けてようやくかなえる就農は、できれば失敗をせずに成功し稼ぎたいと思うのが普通です。
しかし、うまくいかずに農業を辞めてしまう人も一定の割合で存在します。せっかく志した農家への道を成功させるために、そのポイントと心構えを紹介していきます。
新規就農は必ず苦労する?よくある失敗とは
農業経営に向いていなかった
農業経営に向いていない人は、毎月の給料をもらう感覚から抜け出せない、あるいは農業についてあまり興味がなかったなどの理由が挙げられます。
そもそも毎月決まった収入が保障されたサラリーマンと違い、収益を得るまで長い期間があります。収入が保証されないばかりか、自分で収益化を考えなくてはなりません。
農業は、例えば自分の育てた作物を販売し、収益を得るまでの間、全てのプロセスに責任が生まれます。作物を売るためにはどこにどのようなアプローチが必要か、収益を増やす工夫はどうすればいいか、他との差別化アイデアなど、自分で行わなくてはなりません。
資金繰りがうまくいかずに破綻
資金繰りで失敗する人も後を絶ちません。収入が安定化するまでに出費がかさみ貯金が尽きてしまうケース、失敗続きで資金計画通りにいかなかったケースなどもあります。
農業経営は、必ずしも毎年計画通りの収益が保証されるわけではありません。また、初期投資として土地や設備、農機具などを用意しなくてはならないという大きな課題もあります。
天候や災害によりうまくいかない
避けようのない天候不順や災害によって、農業を挫折するケースもあります。
天候に左右される農作物は、長雨や雨量・日照不足などで収量に大きく影響が出ます。病気で壊滅的被害を受けることも聞かない話ではありません。想像できないような災害が訪れてその年の収益が見込めなくなることもあるでしょう。
自分は農業に向いているのか? ほかの人の就農理由もチェック
さまざまな困難がある農業ですが、本当に自分が乗り越えて成功できるのか、そもそも向いているのかは気になるところでしょう。
平成28年度の農林水産省の「新規就農者の就農実態に関する調査結果」を見てみると、中高年層の就農理由の多くは、生活に根差した志向が強く「農業が好きだから」「田舎暮らしが好きだから」となっています。
そのうち特に30歳以下の若年層は、経営的目線が強く「自ら経営の采配ができる」「やり方次第で儲かる」を農業選択理由として選んでいます。
一方、「サラリーマンに向いていない」「都会生活が向いていない」などの消極的理由が、全体的に2013年の前回調査より高くなっていることも注目されます。
参照:農林水産省|新規就農者の就農実態に関する調査結果
資金繰りを上手に行うために必要なテクニック
農業を始める際に多くの人が苦労するのが資金繰りですが、どのようにすればうまくいくか、そのテクニックを紹介します。
参照:農林水産省|新規就農者の就農実態に関する調査結果
融資を受ける
市町村や農協、親族、農業普及指導センター、日本政策金融公庫、親族などに対し、多くの人が融資の相談をしています。
どんな資金計画をすればよいか、またどれほど融資を受けるべきかなど、まずは身近なところから相談して見通しを立てていくのがよいでしょう。
たとえば融資制度として、「経営体育成強化資金」「スーパーL資金」「農業近代化資金」などが活用できます。
補助金を活用する
新規参入者の中で、就農後4年以内に農業収入だけで生計が立てられているという人はおよそ4分の1です。不足した所得の補填方法としては、「青年就農給付金」が多く挙げられています。
そのほかにも活用できる補助金は多くあります。詳しくは以下を参考にしてください。
【2022最新】農業者必見!農機具やその他の補助金を紹介
数年分程度の貯蓄を持つ
新規就農者は、最初から農業だけで生計が成り立つのは難しいため、数年分程度の貯蓄をおこない、不測の事態に備えられると安心です。
就農5年目以降に収支が安定する人が多いため、融資や補助金と併用していくとしても何かトラブルが起きても心の余裕が持てるよう、多めの貯蓄が望ましいといえます。
農業をうまくいかせるためのポイント
失敗しにくい農作物はある? 人気の経営作目をチェック
新規就農者が始める作目で1番多いのは、露地栽培(37.1%)です。次いで施設栽培(28.8%)、果樹(15.4%)となっています。
露地栽培が人気なのは、初期費用が比較的抑えられ、初心者でも始めやすいという点が挙げられます。施設栽培だと天候に左右されることなく栽培できますが、初期投資や、温度調整や水道代などのコストが高くなります。
上位3作目は、前回調査と人気度は大きくは変わらず、成功しやすい作目と言えるでしょう。販売金額的にも同じく大きな割合を占めています。
参照:農林水産省|新規就農者の就農実態に関する調査結果
農業を学び続ける、仲間を作る
農業を続けていくには、収益を上げるための工夫が必要です。このためには、販売スキルだけではなく、品種やブランドなどの知識を深め、リスク管理などあらゆることに対応する能力が必要です。
農業を学ぶには、研修制度を利用する方法があります。研修を受けてから農業を開始する人は多く、農業経営や技術を学んでいます。研修では、「栽培・飼養技術」「機械操作・修理技術」「農業理念」などが受講できます。
また、研修を受けることで仲間ができ、学び続ける良い影響にもなるでしょう。
中古の農機具などをうまく活用する
農業の失敗を少なくするためには、初期費用をできるだけ抑えることが重要です。最初から大きなリスクを背負ってしまうと、予期せぬ事態に対応することが困難になってしまいます。初期のうちはできるだけミニマムに農業を行うと失敗のリスクを下げられます。
初期費用を下げるためには、中古の農機具購入がおすすめです。農機具は、新品だと最新の機能が備わっていて魅力的ではありますが、高額です。まずは中古農機具で最低限の機能を手に入れ、必要に応じてグレードアップしていくとよいでしょう。
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中古の農機具は、農機具専門の売買業者がおすすめです。購入後のアフターフォローを行っていて、古くなってきたら買取もしてもらえるところを選ぶとよいでしょう。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。