これから農業にかかわっていきたい、あるいは関わり始めて間もない人なら、「管理機」という言葉を聞いたことがあると思います。管理機という言葉と同じような文脈で、耕運機という言葉を聞いたことがあれば、それぞれ一体何なのか混乱しているかもしれません。
管理機とはどんな農機具なのか、またどんな仕事ができ、どう選べばいいかまでを詳しく説明していきます。
▼ ▼ ▼
農機具ランドあぐり家はプロの査定スタッフが常駐しており、スピーディーに適正な査定金額をご提示します。出張査定無料!古い・動かない農機具でも買取可能です。
管理機・耕運機・トラクターの違いを整理
管理機とは土の管理を行う機械
管理機は、土の管理全般を担える機械です。その時々で行いたい農作業に合わせてアタッチメントを付け替えることで、様々な作業を行うことができます。
アタッチメントの数だけ行える作業は多く、種まきから畝立て、除草、マルチ張り、耕運や収穫まで多岐にわたります。
管理機が一つあるだけで幅広い農作業が可能になることから、農家にとって非常に頼もしい農機具と言えます。
耕運機とトラクターとの違い
管理機と耕運機の大きな違いは、その主用途でしょう。耕運機は耕うん作業を行うことを前提にしているのに対し、管理機はアタッチメントを付けてさまざまな作業を行うことを前提に作られています。管理機は耕運機よりも比較的小ぶりであることも特徴の1つです。
ただ、最近だと「ミニ耕運機」やアタッチメントの付け替え可能な耕運機が増えていることから、差異が小さくなっています。
また、トラクターは管理機と同様にアタッチメントの付け替えでさまざまな農作業ができる機械です。管理機との大きな違いは、運転席があるかどうかと馬力でしょう。管理機は耕運機と同様に手で押して作業を行うのに対し、トラクターは運転席で運転し作業します。
管理機の役割と耕運機でできること
管理機の役割は土を管理することですが、具体的に言うと以下のような作業を行うことです。
● 耕運
● 畝立て・培土
● 中耕
● 除草
● 整地
● マルチ張り
● 種まき
● 収穫
● 土壌消毒・農薬散布
コンパクトで置き場所に悩むことも少ないながら、多くの作業ができるため非常に重宝する農機具です。これほど多くの作業を管理機で行うには、そのぶんアタッチメントを用意する必要がありますが、小回りが利く頼もしい味方と言えます。
管理機の種類はロータリーの位置で変わる!3種を紹介
管理機にはさまざまな種類がありますが、大きく3つに分けられます。ここではロータリー(回転爪)の位置で分けられる3つのタイプで紹介していきます。
フロントロータリータイプ
前面にロータリーがついているタイプの管理機です。前面にロータリーがあることで、畑の隅々までしっかり耕すことができます。なにより爪が足から遠いため安全性が高く、安心して操作できるのもポイントと言えます。
おもりの役目も果たすエンジン部分とは少し遠いため、耕運する際の深さが甘くなるのが特徴です。ただ、その分ロータリーが持ち上げやすいため方向転換がしやすいというメリットにもなります。
車軸ロータリータイプ
ロータリーが車軸部分に付いているタイプの管理機です。3種の中で最もコンパクトなタイプで、場所を取らず収納しやすいのがポイント。コンパクトなことで小回りも利きやすく、低価格なのがメリットと言えます。
ただ、フロントロータリータイプと比べて使いづらい点が、タイヤがないものが多いこと。タイヤの代わりにロータリーが動くようになっているためです。製品によっては後ろにタイヤがついているものがあるため、使いやすさを重視するならその条件で探すとよいでしょう。
リアロータリータイプ
リアロータリータイプは、車軸の後ろのほうにロータリーが付いたタイプです。タイヤの後ろにロータリーがついていることから、畑の隅々まで耕すことは難しい反面、直進性に優れています。エンジン部の重みがしっかりとロータリーに伝わるため、深く耕すことができることもメリットです。
ただ、ロータリーが足元に近いため巻き込まれる恐れがあり、操作の際には安全性に注意する必要があります。
管理機の選び方
管理機はロータリーのタイプや値段だけで決めるには種類が多すぎます。どう選べばいいか悩む人のために、優先したい項目のうち3つに絞って選び方を提案していくので、ぜひ参考にしていってください。
ロータリーのタイプで選ぶ:仕様スタイルに合わせる
まずはやはり、変更の利かないロータリーのタイプで決めるのがよいでしょう。細やかな動きを重視するか安定性を重視するか、しっかり深く掘れることを重視するか畑の隅々まで耕せることを重視するかなど、人によって重視するポイントは異なります。
自分の好みに合ったタイプを選択することで、最終的に使い勝手の良い管理機として活躍していくことでしょう。
使用する田畑の規模で選ぶ:馬力をチェックする
管理機は小さいながらも馬力のバリエーションがあります。馬力が足りないと思うように畑を耕しきれなくなり、反対に馬力が大きすぎると使いにくさが出てきます。
馬力は田畑の面積で主に選びますが、目安としては、30坪までの小規模であれば3馬力未満で十分です。
あとは120坪を区切りとして、120坪未満であれば5馬力以内、120坪以上であれば5馬力以上のものを選ぶとよいでしょう。
アタッチメントの範囲で選ぶ:汎用性の広さに合わせる
管理機はアタッチメントで作業範囲が広がるタイプの農機具ですが、どれだけ幅広く活躍できるかは、その製品によって異なります。もともとの対応アタッチメント範囲があらかじめ決まっているためです。
管理機で行いたい作業がアタッチメントで対応しているかは、必ず購入前に確認するようにしましょう。
あるいは、管理機でできるだけ多くの作業を行いたいと思っている場合は、対応範囲が広いものを選ぶとよいでしょう。
管理機の主要メーカーとおすすめ機種をチェック
クボタ
言わずと知れた大手メーカーのクボタは、管理機や耕運機など、アタッチメントを付けて活躍できる機械を多数生産しています。アタッチメントは幅広く、農家の細やかな要望に寄り添ったラインナップです。
馬力としては、3馬力から10.5馬力まで幅広く、畑の規模に合わせて適切な製品選びができるでしょう。
ヤンマー
中価格帯の管理機が多くそろっているヤンマーでは、一輪タイプや畝立て専用機などがあるなかでも汎用管理機のラインナップが充実しています。馬力は3から10.5までと幅広いのも嬉しいところ。
イセキ
家庭用のミニ耕運機とともに管理機・耕運機を手掛けているイセキ。管理機のラインナップはそれほど多くないものの、1輪・2輪・汎用とそれぞれ展開しています。馬力も3馬力から10馬力まで幅広く、適切な製品が選びやすくなっています。
三菱
管理機・ミニ耕運機ともにそれぞれ6シリーズずつ展開している三菱。1.9馬力から10.5馬力まで広く選ぶことができ、それぞれのシリーズで付属できるアタッチメントも豊富です。
安全性やメンテナンスのしやすさに配慮した機種も多く、日ごろからの安全な農作業を希望している人にとっては嬉しいポイントでしょう。
ホンダ
ホンダの管理機は、1輪タイプと汎用タイプの2製品が展開されています。アタッチメントが非常に幅広く使えることがポイントと言えるでしょう。安全性と使いやすさに焦点を当てて開発をしているのも特徴です。
そのほか、小型の耕運機としては15製品があり、そちらのほうでも条件に合う機械が見つかるかもしれません。
中古管理機の購入・売却をしたいならあぐり家へ
管理機は製品にもよるものの、10万円から60万円までの価格幅があり、農業を始めたての人にとっては負担が大きいこともあるでしょう。そんな時は無理して新品を購入するのではなく、中古でそろえるのも1つの手です。
農機具専門の販売・買い取り業者であるあぐり家では、まだまだ現役で使い続けられる管理機を豊富に取り揃えています。
もちろん、すでに古いものを持っていて新しく買い換えたいという人も、売却の相談ができます。LINEや電話で気軽にお問い合わせください。
LINE査定はこちら
株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。