代掻きは、米作りを行う過程で取り入れられている作業の一つです。田植えの前に水田の状態を整え、良い苗に育てていくために欠かせません。
この記事では、代掻きを行うメリットや作業のコツと注意点、効率的な代掻きにおすすめの農機具などを紹介します。
代掻きとはどんな作業?
代掻きとは
代掻きは、田んぼに水を張り、土の状態を改善したうえで平らにする作業です。田植えの前には、この代掻きを1回だけでなく複数回行う場合もあります。
米作りとしては、冬から春にかけて土づくりを行います。同時期に苗を種から育て、育った苗は完成された田んぼに移されますが、その苗が均一によく成長するために念入りに準備されるのです。
代掻きをする意義(メリット)
代掻きでは、田んぼの土を細かく砕いて、中に充満している有毒ガスを抜き、微生物を活性化させる効果を持ちます。さらに、肥料やわらなど、土壌改善の材料をすき込むことで土の状態を改善します。
土が柔らかく栄養が補給されることで、苗が根を張り成長するのを助けるのです。また土を均一にならすと、水の深さが一定になり水や肥料の管理がしやすくなります。
代掻きのメリットを項目で挙げるとすれば、以下のものがあります。
● 苗が定着しやすくなる
● 苗が均一に成長する
● 苗の成長を促進する
● 土や水の品質管理を容易にする
● 苗の病気リスクを下げる
● 雑草を生えにくくする
● 水田からの水の漏出を防ぐ
● 代掻きのやり方
代掻きは古いやり方として、馬・牛などに代掻き専用の爪がついた道具(まぐわ、えぶり)などを引かせていました。
農機具が発展すると、主にトラクターが活躍します。トラクターに取り付けたアタッチメントで田を耕し、すき込み、平らにしていきます。
代掻きを効率的に行うための農機具
代掻きを素早く効率的に行うには、農機具の利用が欠かせません。先に述べたように、多くはトラクターに専用のアタッチメントを取り付けて行われます。
代掻きに使われるアタッチメントは、主にハローとロータリーがあります。
ハロー
ハローとは、田おこしした後の土をより細かく砕き、土をならす機能を持った専用アタッチメントです。
回転爪で地面を砕き攪拌することで、土が柔らかくなります。わらをすき込むための機能もあります。横幅が広いので、田んぼを往復する回数を減らすことができます。
ただし、代掻きでしか使用できないため、購入・保管コストがかかってしまうことには留意が必要です。
ロータリー
ロータリーはトラクターに元々装備されているため、別途購入する必要のない点が魅力です。土を砕くと同時に整地も行うため、効率化が狙えます。
耕す深さがそれほど深くならない点と、わらをすき込む力に欠けている点はデメリットとして挙げられます。
代掻きの注意点と上手に代掻きするコツ
代掻きの注意点
代掻きを行う際は、時期に注意です。少なくとも田植えを行う数日前に完了させていないと、十分な代掻き効果が見込めないことがあります。
1回だけ代掻きをするにしても複数回する場合でも、完了時期を見据えて計画を立てましょう。
一方で、代掻きは早くしすぎるのも問題です。代掻きの効果の一つに雑草が生えにくいというメリットがありますが、あまりに早く代掻きを終えると、苗を植えるまでに雑草が生え伸びてしまうかもしれません。せっかく柔らかく綺麗に整えた土が、固く締まってしまうこともあるでしょう。
代掻きを上手に行うコツ
代掻きを上手に行うには、以下の点を意識します。
● ルート
● 作業手順
● 水の量
①代掻きのルートは、田んぼ全体から計算する
トラクターを走らせる際、取り付けているロータリーやハローの幅を考えてルートをあらかじめ計算しておくのがお勧めです。
代掻きで整地作業を行っているときに機体が回転すると、部分的に土が盛り上がってしまいます。この土の盛り上がりが田んぼの隅に集まってしまうのを「枕地」と呼びます。この枕地をできるだけ生じさせないため、ルートをあらかじめ計算するのです。
②効率的な作業手順で行う
代掻きは効率的な作業手順で行うことで、時間と労力を節約できます。以下では一例を紹介します。
● 事前に肥料と水を入れておく
● トラクターの稼働準備を整える
● トラクターを稼働させ、代掻きをする
③水の量は土が8割 見える程度で
入れる水の量は浅め、またトラクターで掻く土も浅くするのがポイントです。トラクターは時速3キロ前後で設定するのがお勧めです。
代掻きを素早く行うなら、あぐり家のトラクターやロータリー、ハローをチェック
代掻きは水田の土づくりで重要な作業で、人力で行おうとすれば大変な労力がかかります。効果的に農機具を使っていくために、トラクターやハロー、ロータリーなどを入手して作業しましょう。
できるだけ安くそれらの農機具を手に入れたいなら、中古という選択肢があります。農機具を専門に取り扱っている農機具ランドあぐり家で、農機具をチェックしてみましょう。
株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。