冬でも忙しい!雪国農家の農業実態と冬の作物

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農家を今から志す人や、農業を始めて間もない人にとって、「冬はどのように過ごすのだろう」「冬に育てられる作物はあるのかな」など多くの疑問が浮かんでくるかと思います。

もちろん冬が旬の作物もありますが、冬は翌年の作物の出来を左右する大切な季節でもあります。

今回は冬が旬を迎える作物の紹介や、秋に収穫した作物の冬の間の保存方法などについて解説していきます。

冬の農作業とその特徴

雪国での農作業の様子


雪国の農家にとって、冬の農作業は過酷でありながらも重要な季節の一部を成しています。12月にもなると、畑は雪で覆われ始め、一般的には休耕期とされますが、その裏では様々な準備作業が進められています。この時期、農家の方々は作物が雪の重みで損傷しないように、防雪対策を施したり、積雪が少ない状況でのハウス栽培の管理を行ったりしています。冬でも安定して収穫を続けるための対策が欠かせません。特に雪下野菜の栽培技術は古くから受け継がれ、雪を利用した貯蔵法で作物を新鮮に保ち、春に向けての準備を整えます。農家は、この時期にしかできない作業を通して、一年を通した農業サイクルを支えています。

冬の畑管理の重要性

冬の畑管理は、表面的には静かなように見えて、実際には重要な意味を持つ作業です。まず、土壌の健康を守るために、畑の掃除や土起こしが行われます。これにより、次の季節に向けた土の養生が図られ、作物の生育に最適な環境を整えることができます。さらに、寒さで固くなった土の酸度を調整するために、苦土石灰の使用が勧められます。このような土地の管理は、翌年の春に健康で活力に満ちた作物を育てる基盤となります。気候変動がますます激しくなる中で、寒い気候に対応した作物栽培の技術が重要視される時代です。農家は、一年を通して作物や土壌の状態を見極め、季節ごとの適切な管理を行うことで、持続可能な農業を実現しています。

雪下野菜と雪室野菜の魅力

雪下野菜とは?


雪下野菜とは、雪国特有の栽培方法で育てられる野菜のことです。秋に収穫せずに畑に残した作物を、冬の間、雪の下でそのまま越冬させることによって、甘みが強まります。寒い気候が続くため、野菜は自らを守るために糖度を上げ、結果として糖分が増した甘み豊かな野菜が育ちます。特に、青森のふかうら雪人参や、寒締めほうれん草などが有名で、雪の中で自然に甘くなる過程が魅力的です。この方法で育てられる雪下野菜は、季節の変化を活かした独特の風味が人気となっています。

雪室野菜の保存方法

雪室野菜とは、収穫後の作物を雪室と呼ばれる冷蔵倉庫に保存する方法を用いた野菜です。雪室では、自然の雪と寒さを利用して一定の温度と湿度が保たれるため、化学的な保存方法を用いずに新鮮な状態を長期間保つことができます。この環境下で保存されると、温度が安定するため野菜は熟成され、特に甘みやうま味が増す特性があります。雪室野菜は収穫後も品質が保たれるため、冬の間も市場で高値で取引されることがあります。その保存方法によって、季節を問わず新鮮でおいしい農作物を食べることができるのが、大きな魅力です。

冬に育つ作物の種類

冬野菜の代表例


冬は寒い気候が特徴で、それに対応した作物が栽培されます。特に冬に旬を迎える野菜としては、白菜、水菜、大根、ジャガイモ、人参などが挙げられます。これらの野菜は寒さに耐えることで、作物の糖度が増し、甘みが加わるため、味わい深い特徴を持っています。例えば、地中に埋まっている大根や人参は、寒さを感じることで甘くなります。風来(ふうらい)の農家では、「滋味深い」冬野菜セットが販売されており、冬のスタンダード野菜が厳選されたセットが人気です。冬野菜は栽培が簡単でありながら、栄養価が高く、特にビタミンCが豊富で、風邪予防にも効果的です。



ハウス栽培での冬野菜

冬の農家では、畑が雪に覆われてしまう地域では、ハウス栽培が重要な手段となります。ハウス栽培は外気の影響を受けにくいため、一定の気温と環境を保ちながら作物を育てることが可能です。これにより、冬場でも新鮮な野菜を収穫することができます。ただし、ハウス内での栽培には暖房費用というコストがかさむため、それが農家にとっての一つの課題でもあります。特に、ほうれん草や白菜は、ハウス栽培でも非常にポピュラーな冬野菜です。寒さを浴びたほうれん草は甘さが増すことから、ハウス栽培でもその旨味を損なうことなく消費者に届けられています。

農家の冬の工夫と苦労

寒冷地での栽培の工夫


雪や寒い気候の中で栽培をするには、多くの工夫が必要です。農家は、12月から始まる厳しい冬でも作物をしっかりと育てられるような対策を講じています。例えば、葉物や根菜を中心に栽培することで、寒さに強い作物を育てます。ほうれん草や大根のように、寒さに当たることで甘みが増す作物は、雪国での栽培に適しています。また、畑の土壌を守るため、雪を利用した土の保温や、寒さによって地表を守るマルチング技術が使用されています。これにより、農家は土地と気候に応じた方法で栽培を行い、収穫量を安定させることができるのです。

冬期間の作物貯蔵方法

冬の間、収穫した作物をどのように貯蔵するかも農家の重要な課題です。寒冷地での野菜の貯蔵には、自然の雪を活用した「雪室」が大いに役立っています。雪室は、雪の下で一定の温度と湿度を保つことができるため、作物の鮮度を長期間維持することができます。これにより、収穫した白菜や人参、大根などの冬野菜を効果的に保存し、春まで安定した供給を可能にします。さらに、一部の収穫物は加工品にすることで保存期間を延ばす試みも行われており、季節を超えて新鮮な素材を提供するための努力が続けられています。

寒冷地や雪国で使用する農機具も「あぐり家」へ



農作物の栽培や収穫といえば春~秋がメインですが、冬が旬の作物も多く存在します。また、温暖な地域以外でも工夫を凝らし、冬に美味しい作物を実らせてくれます。

あぐり家ではメインシーズン以外での用途に応じた農機具を多数取り扱いしております。特に中四国は温暖な気候がメインではあるものの、山陰地方は豪雪地帯に分類される地域もあります。

あぐり家は山陰地方にも店舗を構えておりますので、西日本で冬の農作物栽培にお困りの方はぜひご相談ください。

この記事を書いた人

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)

1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。

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