【米作りの手順】米農家の1年間のスケジュールと活用できる農機具

田植え機
田植機

わたしたちが普段主食としている米は、昔から非常に多くの手間をかけて、大切に作られています。良く知られている田植えや刈り取り・脱穀作業以外にも、米作りの作業は年中あるのです。

この記事では、基本的な米作りの年間スケジュールや、米作りで欠かせないパートナーとなる農機具を、それぞれの工程順にご紹介します。これから米作りを始める初心者農家のかたは、ぜひ参考にしてください。

米作りの手順とは?

米作りは、まず土作りからはじまります。土作りとしては、田おこしのほかに、田んぼ周りの畔塗り、植え付ける前に苗の活着をよくするために代かきなどを行います。

田植えは、種を準備し育苗してから開始します。その後は水管理・除草・追肥をしていき、収穫するまでは、稲の成長をしっかり管理していかなければなりません。

収穫をして出荷するには、稲の乾燥、脱穀、選別が必要です。これらの作業を年間通してプランを練っていきましょう。

田おこし
畦塗り
播種・育苗
代かき
田植え
水管理
防除・追肥
収穫
乾燥(はさがけ・あるいは乾燥機)
脱穀、選別、出荷

米づくりで大切なこと

米づくりは、非常に多くの手間ひまをかけていかなければなりません。米づくりでは、稲の成長管理だけではなく、土づくりもとても大切です。

土に充分な栄養がないと、稲の生育不良や収穫量が減るなどのトラブルになりかねません。土の中には、窒素・リン酸・カリなどの米が育つためのじゅうぶんな栄養素が必要です。

また、田んぼの周りに水が抜けないようにしっかりと畔づくりをすることや、土の状態を管理も欠かせません。

米づくりで注意すべき点

病害虫対策も忘れてはいけません。例えばいもち病は、低温や日照不足、雨が続くと発生しやすくなります。肥料が適正でない(栄養素バランスが崩れている)ことは、稲の抵抗力を下げてしまい病気が発生しやすくなる原因となります。

いもち病はカビの一種で、発生すると稲の生育不良につながるだけでなく、感染力が高い病気です。他の稲に伝染しないよう、発見したらすぐに対策する必要があります。

ほかにも、ウンカ・カメムシ・イナゴなどの害虫対策も忘れないようにしましょう。生育段階での対策はもちろんですが、育った後でも病害虫には気を配らないといけません。

米作りの年間作業と活躍する農機具

米作りのスケジュールは、住んでいる地方や気候条件などによって異なりますが、昔からの米作りの工程自体はあまり変わっていません。鍬(くわ)や鋤(すき)、人や牛などを使った作業が、農機具を使って効率的な作業に変化してきたのです。

米を出荷するまでの1年間の主な作業と、そのタイミングごとで役立つ農機具を紹介します。

田おこし

米作りは、収穫後からはじまります。収穫後から行う田おこしは秋耕といい、稲わらなどをすき込んでいきます。稲の準備前に行う田起こしは春耕といい、乾燥させた土に肥料を混ぜ、土を整えます。これらの作業は、良質な土壌づくりに欠かせません。

昔は手作業が多く、鍬(くわ)や鋤(すき)などを使っていましたが、今はトラクターにプラウやロータリーを装着した田おこしが主流となっています。

畦塗り

畔(あぜ)塗りは、田んぼの土を周りに塗り固めて水が漏れ出さないためにする作業です。畔は、乾燥により自然にヒビが入ってしまったり、モグラなどが穴を作ったりとメンテナンスが必要です。

畦塗りでは、穴やヒビを補修することで、田んぼの水持ちを良くするほか、雑草の発生抑制や、肥料効果の向上に役立ちます。田んぼ作りには欠かせない作業です。

畔塗りは、トラクターに畔塗りを装着して作業するのが一般的です。

播種・育苗

種もみ作業では、栽培する地域に適した品種を選び、さらに塩水選を行って良い籾を選別します。選別後は、種もみが病気や菌を保有している可能性があるので消毒します。

田んぼやビニールハウスなどに苗代(なえしろ)を準備したら、播種・育苗します。育苗作業では、温度や水などの生育管理をしますが、より管理しやすい育苗器を使う方法もあります。

代かき

代(しろ)かきは、田んぼに水を入れてから土を混ぜ合わせて泥状にすることです。この作業は、雑草の発生を抑える、土を柔らかくして土の表面を平らにし苗を植えやすくする、田んぼの水漏れを防ぐなどの目的で行います。

代かきは、トラクターにロータリーを装着すると行えますが、さらに代かき専用のハローを装着する方法もあります。

水管理

田植え後は、水管理をして稲の成長を守ります。水管理は、深水・浅水・中干し・間断かんがいと、稲の成長に合わせ作業を行います。深水管理は、田植え後から行い稲がしっかり根付くまで行い、その後は少し水の高さを低くした浅水管理をします。

稲が健康に育つためには、稲の生育に合わせ土を乾燥(中干し)させたり、田んぼの水を入れたり、水を抜いたりする(間断かんがい)作業が必要です。

防除・追肥

農業をするうえで、避けてはならないのが防除対策です。雑草が発生すると日当たりが悪くなり、病害虫の発生で稲が傷ついたり病気になったりします。雑草対策は、手で抜く、除草機を使う、アイガモを放つ、除草剤を使う方法などがあります。

使える農機具としては、土壌をかくはんして雑草の発生を抑える除草機、畔の除草には、根まで枯らさないため刈払機などを使用します。

病害虫駆除は、農薬散布する方法が一般的です。防除は、害虫や雑草の種類によって薬剤効果の違うので、稲に影響の少ない方法を複数組み合わせることが必要です。

追肥では、品種や生育時期に合わせて窒素・リン酸・カリを調節していきます。

収穫

刈り取り10日前は、落水をして田んぼの水抜きをします。刈り取りは、穂が出て40日から45日です。落水・刈り取りは、タイミングが大切です。どちらの作業も時期が早すぎたり、遅すぎたりすると収穫量が減ってしまう、品質が悪くなるなどの原因になりえます。

刈り取りには、脱穀・もみの選別・わら処理が同時にできるコンバインを使用するのが主流です。

乾燥

乾燥の昔ながらの方法として、はさがけがあります。稲を束ね、棒にかけて干すやり方です。天日に干し、風を通して2週間かけて乾燥させます。

今では、コンバインを使い刈り取り・脱穀をするのが主流なので、収穫後数時間で乾燥器を使い乾燥する農家がほとんどです。

脱穀、選別、出荷

脱穀は、稲の穂先の籾(もみ)を分ける作業です。コンバインで脱穀した籾は、稲の葉やワラくずなどを吸引ファンによって、コンバインの外に排出され、風を利用して選別されます。

コンバインのタンクにある籾は、コンテナに排出する、籾袋に入れるなどして運び、乾燥機を使用し乾燥します。乾燥後の籾は、約1週間後に籾すり機でもみ殻を取り除き、ようやく出荷です。

米作りの農機具はあぐり家で

この記事では、米作りの手順について全体の流れと、活用できる農機具について紹介してきました。

農機具を揃えるのには費用がかさみます。中古の農機具を手に入れることができれば、機能を得つつもまずは効率化を目指せるというのは重要なポイントです。

農機具ランドあぐり家では、整備済みですぐに使える農機具を多数販売しています。トラクターやコンバイン、田植え機を始めとして、田植えに使える農機具は多くそろっています。

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この記事を書いた人

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)

1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。

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