溝切機は、田んぼに排水のための溝を切り、田んぼの水量を一定にする役割を持ちます。田んぼの維持管理の面で水量の調節は欠かせないため、米農家にとっては使い勝手の良い農機具です。
この記事では、溝切機とはどんなものかというところから、初めて購入する際の選び方、使い方のコツ、主なメーカーの特徴などを紹介します。
溝切機とは?
溝切機は溝掘り機と呼ばれることもあり、その名のとおり田んぼに溝を切る(掘る)ことをいいます。
排水溝につなげるように溝を切ることで、田んぼの余剰分の水を排水でき、水量を一定に保つだけでなく、田んぼの土壌にある雑草や害虫、ガスなどを減らす効果も見込めます。田面を乾かす中干しをスムーズに行うためにも使われます。
水量を一定に保つことで稲の成長を均一に保ち、収穫の際に品質のそろった良い米となります。
溝切はその性質上、田んぼのぬかるみの中に入りながら作業が必要となり、体力仕事となります。溝切機はその負担を軽くしつつ、スピーディに作業ができる農機具なのです。
溝切機の使い方と溝切りの手順
溝切機はさまざまな作りのものがありますが、使い方としてはほとんど同じです。まずは水田の水を抜いたうえで、表面の土を乾かして固めてから水を少し入れます。そうすることで溝切機にかかる負担を減らしつつ、かつ作業のための移動もしやすくなります。
溝切は、水路として排水溝へと導きます。入水口から2~5メートルほどの間隔で切っていくことで排水性を担保しつつ、周りを囲むように切った溝につなげて排水するのです。なお、間隔は水のたまりやすい場所かどうかで判断します。
溝が交差する部分では、泥などで水路がふさがってしまわないよう、かき出しておきます。
溝切がうまくできていないと、崩れてやり直さないといけなくなったり、すぐには崩れなくてもだんだんと溝がなくなって排水効果がなくなってしまったりもします。まっすぐに切れているか、またきちんと深さが保てているかが重要です。
溝切機の種類と選び方
溝切機は負担の大きい作業を代替する機械のため、その仕様はさまざまに展開されています。
手押し式の簡易なものから、乗用式で座って作業できるものまであり、田んぼの規模や期待する作業ペースによって選ぶと良いでしょう。
溝切機の種類それぞれの特徴と、向いている人の特徴を紹介します。
手押し式の溝切機
手で押すという簡単な作りで、計量なのが特徴です。低価格で購入できるタイプですが、取り回しには体力が必要で、時間もかかり、田んぼの大きさによってはかなりの重労働になります。
それほど田んぼの大きさがない場合、あるいは小回りのききやすさが求められる場合に向いているといえます。
ただし、エンジンが付いている手押し式の溝切機もあります。このタイプだとエンジンが付いているので推進力がありますが、やはり押しながら歩かなくてはならないので一定の労力は必要です。
乗用式の溝切り機
エンジンが付き、座席に乗ったまま溝切りができるのが乗用式の溝切機です。手押し式と比べて、溝を切っていく精度が高いのが特徴です。もちろん、乗って操作するだけなので歩く労力も押して取り回す労力も必要ありません。スピーディに作業が完了できます。
ただし価格としては高額になっていきます。広いほ場のある人や、少しでも労力を削減したい人に向いているタイプといえます。
装着式の溝きり機
装着式は、トラクターや田植え機に取り付けて作業するタイプです。このタイプを使う場合は、作業場所までが遠い時に運搬が楽になるメリットがある一方、装着先のトラクターや田植え機と対応していなくてはならないので、使えるかどうかは事前確認が必須です。
溝切機の主なメーカー
大竹製作所
大竹製作所は、米作りのための農機具開発が盛んなメーカーです。水田溝切機として「歩行型」と「乗用型」の2タイプを製造しています。
ゼノア
ゼノアは草刈機や散布機など、多岐にわたる農機具を製造しているメーカーです。溝切機としては、乗用タイプを2種類展開しています。
笹川農機
笹川農機は、米農家が活用しやすい農機具を多岐にわたり生産しているメーカーです。溝切機としては手押し式を2タイプ展開していて、ひとつはエンジン付きです。
溝切機を安く買いたいなら、中古品の購入がおすすめ
溝切機は、安いもので数万円から、乗用溝切機だと30万円ほどまでの間で購入可能な農機具です。農機具の中では比較的購入しやすい価格帯といえますが、できるだけ安く購入できるならばそのほうがいい場合もあるでしょう。
そんなときは、農機具専門の買取・販売を行っている会社から中古の溝切機を購入するのがおすすめです。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。