田植え機は、米農家にとっては必須ともいえるほどの重要な機械ですが、高価なため慎重に選ぶ必要があります。どのポイントを押さえたら適切な田植え機を選べるのか、具体的にどんな機能があるのかなどをおさえて、失敗しない田植え機選びをしましょう。
この記事では、田植え機の寿命や田植えのコツなどの基本知識をはじめ、価格や選び方まで詳しく紹介します。新品だけでなく中古の販売価格目安も掲載しています。
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購入・売却前に知りたい!田植え機の基礎知識
田植え機は、名前の通り田植えをする機械のことです。かつて手作業で植えていた苗を機械で植えていきます。田植え機の基礎知識についてまず解説します。
田植え機と手植えの違い
最も大きな違いは、植え方と姿勢です。手植えだとしゃがんで苗を植えていかなければならないのに対し、田植え機だと機械に座るあるいは歩きながら機械を引くことで植えていくことができます。
また田植えではきれいに苗が整列することが重要で、手植えだとロープを張るなどして植えるラインを定めます。田植え機だとまっすぐ走行する必要があります。
一列ずつラインを張り、一つずつしゃがんで植えるのは重労働です。その労力と時間を大幅に削減できるのが田植え機だといえます。
田植え機の種類
田植え機の種類としては、歩行型と乗用型の2種類があります。乗用型はトラクターのように座席に座って運転するタイプ、歩行型は手押し車式に押す・あるいは引いて操作するタイプです。
歩行型だと大きな田んぼでは対応できないため、「2条植え」が基本です。乗用タイプは「10条植え」まで対応できる機種もあります。
なお、「○条植え」というのは一つの畝に対して何列並べることができるかを示しています。
田植え機の寿命
田植え機の寿命は、およそ500時間程度といわれています。シーズンものの機械ではあるので、それほどすぐに寿命を迎えることはないでしょう。
一方、実際の寿命とは別で法的に「これくらいは使えるだろう」と想定されている期間が耐用年数ですが、農機具は全般的に7年と設定されています。
メーカー記載の寿命目安も、それぞれ機種によって異なるため、そちらもあわせて確認すると良いでしょう。
寿命を考える際に3つの基準があるといえますが、それぞれを念頭に置きつつ、できるだけ基準を超えて使えるように丁寧に取り扱うのがおすすめです。
田植え機の寿命を延ばすメンテナンスについては、以下の記事をご覧ください。
田植え機トラブルは予防できる!セルフメンテナンスの方法を徹底解説
田植え機でまっすぐ植えるコツ
田植えをまっすぐに行わなければ、のちのちの効率化や収量に悪影響が出るリスクがあります。
田植え機でまっすぐ植えるためには、目線を前進する方向からできるだけそらさないのが一番です。きちんと田植え機から植えられているか、たまに確認することも重要ですが、あまり振り返る頻度が多いと進行方向がずれる原因になります。
田植え機の価格目安
田植え機の価格目安は、以下のとおりです。
● 2条植え
新品:50~80万円程度
中古:3~15万円程度
● 4条植え
新品:80~200万円程度
中古:5~50万円程度
● 6条植え
新品:180~400万円程度
中古:20~130万円程度
● 8条植え
新品:500~700万円程度
中古:50~150万円程度
● 10条植え
新品:500~800万円程度
中古価格参照:農機具ランドあぐり家「田植え機」ほか
田植え機の選び方と注意点
田植え機は以下の3つの条件で選ぶとよいでしょう。それぞれ詳しく説明します。
走行タイプ
● 対応条数(田んぼの大きさ)
● 機能(速度や作業効率)
● 田植え機の走行タイプで選ぶ
走行タイプには、歩行型・乗用型の2種類があるというのは先に説明した通りです。規模が小さければ歩行タイプを選ぶと、初期費用を抑えつつ田植えの労力を軽減できます。4条植えまでは歩行型が展開されています。
4条植え以上の田んぼ規模であれば、乗用型がおすすめです。少しでも労力を軽く、より機能をたくさんつけることができます。歩行タイプと比べて価格が大きく跳ね上がりますが、その分効率化の面で役に立つでしょう。
田んぼの大きさで選ぶ
田植え機を選ぶ際には、対応できる田んぼの大きさも重要です。田植え機の価格は条数で区分けされますが、その条数も田んぼの大きさで適切な数字が変わります。
4条植え以下は3反歩(30アール)未満、5条植え以上が3反歩以上の田んぼに向いているといわれています。
走行の速度や作業効率で選ぶ
乗用式の田植え機の場合、効率化の面でスペックを選択できるとなお良いです。
田植えのスピードは、ロータリー式かクランク式かで変わります。ロータリー式だとより早く田植えが可能です。
そのほか、乗用式ならではの田植えの悩みを解決する機能が付いているかどうかもチェックすると良いでしょう。バック走行や緊急停止ボタン、深さ調節機能など、最新の機種だと多くの便利機能が付いている場合があります。
田植え機の主要メーカーとおすすめ田植え機3選
田植え機の主要メーカーとおすすめの田植え機をラインナップが多い4条植えからピックアップして紹介します。田植え機選びの参考にしてください。
クボタ:歩行型から乗用型10条植えまで幅広い展開
クボタの田植え機は全部で8つのシリーズが展開されているほか、同時に農薬も撒ける散布機などもあります。
4条植えだけで3つのシリーズ展開があり、選択肢が豊富です。
なかでもおすすめは、新機種で2条植え・4条植えともに対応できる歩行型の「Joy Walk」です。コンパクトで軽量なため取り回しやすく、初心者に向いた便利機能も多く搭載されています。
ヤンマー:初心者でも扱いやすい機能性
ヤンマーの田植え機は6つのシリーズ展開で、そのうち4条植えに対応しているのは3シリーズあります。田植え機用のアタッチメントとして、散布機が3種類展開されているのも特徴です。
4条植えのおすすめは、ロータリー式とクランク式どちらも選べる「YR4SA」シリーズです。初心者でも扱いやすい操作性が魅力で、苗のホールドがしっかりしているため安定した植え付けができます。コンパクトで軽トラに乗せられるのもメリットでしょう。
イセキ:使いやすい機能性で効率化
イセキの田植え機も2条から10条植えまで幅広い展開で、全7シリーズがあります。4条に対応しているシリーズは歩行型も含め3種類です。
おすすめはクランク式で4条植え・5条植えに対応できる「さなえ RPQ3」シリーズです。旋回をサポートする機能や植え付けしながら整地できる機能など、細かい配慮が行き届いたスペックを持ちます。植え付けと同時にたい肥も撒けるため、効率化を推進したい農家にピッタリです。
田植え機をできるだけ高く売るコツとおすすめの売り先
田植え機はスペックによって手ごろなものから高額なものまで様々あります。使用する田んぼの大きさや求める機能がちょうどいいものを選んで、コスパ良く効率的に田植えをしていきましょう。
田植え機は手入れをすれば長く使えます。定期的にオイル点検や外装点検など、メーカーで指定されているメンテナンスをしっかり行いましょう。使用後に汚れを落とす、雨風にさらされないところで保管するなど、ちょっとしたことでも寿命を延ばすことにつながります。
しかし手入れをしていても、いずれ故障が多くなったり、機能が合わなくなったりで買い替えを検討することもあるでしょう。買い替えや処分の際には、農機具専門の買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。
田植え機はニーズが高い機械で、取り扱う会社は多いですが、そのなかでも修理が得意な会社や専門の査定士がいる会社に依頼すると期待以上の価格で買い取ってもらえる可能性が高いです。
農機具ランドあぐり家では、もともと農機具の修理からはじまった会社で、多くの農機具の販売・買取を行っています。専門の査定士が機械の本来の価値を見極め、適正な価格で買取価格を提示します。
買い取った後はきれいにメンテナンスして販売するため、買い替え先としても安心して利用できるのも特徴です。
査定依頼や相談は、電話やWEBで気軽に行えます。ぜひ一度チェックしてみてください。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。