農業では、田畑や果樹園などの電源のない場所で機械を使う機会がでてきます。そんなときに活躍するのが発電機です。
農業での作業をより効率化していくために、発電機の使い方から活用例、選び方、おすすめの商品までを詳しく紹介します。
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家庭用発電機と農作業向け発電機の違い
農作業専用として売っている発電機は見つけにくいため、家庭用と農業用、それぞれどういう違いがあり、どんな発電機タイプが向いているかを紹介します。
前提として、発電機の出力と使用する機械の消費電力について知っておきましょう。
機械が消費する電力はW、発電機が出力する電力をVAで表すのが基本です。よく表示されるkVAは、以下の計算で表せます。
● 1000w=1kVA
農業で使用する機械は大規模な電力が必要なケースが少ないため、家庭用、農業用で出力電力を区分する必要はありません。同時に使用したい機械の消費電力を計算して、出力電力を選びましょう。
発電機の機能と仕様によって、適切なものを選ぶのが理想的です。
家庭用発電機は、頻繁に使用しないことと使用する機器が精密なものが多いことから、以下の条件に当てはまるものを選ぶと良いでしょう。数万円から10万円以下で手に入る発電機が多いです。
● カセット式
● インバーター付き
● 静音性が高い
農業用発電機は、頻繁に使用することと、長時間の稼働が求められることから、以下の条件で探すのがおすすめです。
● ガソリン式
● 低燃費
● 長時間の駆動が可能
【農作業向け】発電機の選び方
農業で活躍できる発電機を選ぶためには、以下の点に注目して選ぶのがおすすめです。それぞれ詳しく解説します。
発電タイプで選ぶ
発電タイプには、主に以下の4種類があります。
● スタンダード発電機…後述のインバーター・サイクロコンバーターどちらも非搭載の高出力が可能なタイプ。比較的価格が安く、メンテナンスもしやすい。
● インバーター発電機…パソコンなどの精密な機械でも利用可能な良質な電気を出力できるインバーター搭載タイプ。出力効率は低めで、価格は高め。
● サイクロコンバーター発電機…出力を落とさずに、50Hzと60Hzどちらの周波数にも対応できるサイクロコンバーター搭載タイプ。出力効率は高めで、対応家電もインバーター発電機の次に多め。
● 三相(交流)発電機…業務用に適した200V対応タイプ。大型や業務用の機器を使用する際に便利。安定した電気が送れる。パワーがダントツだが、価格も高め。
上記の通り、さまざまな種類の機械で使いたい場合は、インバーターあるいはサイクロコンバーターが搭載されているタイプを選ぶと良いでしょう。
出力効率や業務用での高出力を求める場合は、スタンダード発電機や三相発電機がおすすめです。
出力で選ぶ
使いたい機械を全てつなげばどれくらいの出力が必要になるか、計算してみましょう。W(ワット)で表示されている消費電力を足し合わせると、最低限必要な出力がわかります。
一方、機械を電源につなげて起動する際に必要な電気を「起動電力」といいます。起動電力は通常の稼働で必要な電力の3~4倍程度必要になるといわれています。
同時に稼働する可能性のある機械の合計消費電力、また起動電力を考慮した出力の発電機を選びましょう。
使用する燃料で選ぶ
発電機は、その機種によって対応の燃料が違います。タイプとしては主に以下の2種類があります。
● ガソリンエンジン…もっとも一般的なタイプ。使用しない期間が長い場合はメンテナンスが必要なため、頻繁に使用する人向き。
● カセットボンベ…家庭で保存するのに向いているタイプ。カセットボンベ自体が保存期間が長いだけでなく、メンテナンスが簡単。ただし長時間の使用や頻回利用には向かない。
基本的に長時間の使用や野外での仕様を考えている場合は、ガソリンエンジンのタイプを選ぶと良いでしょう。ただしメンテナンスの手間がかかるため、やり方を覚えなくては故障につながります。
静音性で選ぶ
防音性が高いか低いかも、選ぶ際の指標になります。単に家庭用であれば防音性が高いもの、野外であれば静音でなくてもよいというわけでもありません。業務として使う際に静音性が重要に感じる場面もあります。必要に応じて性能を選びましょう。
● フレームタイプ…フレームのみでエンジン部分がむき出しになっているタイプ。比較的安価で高出力が可能。
● カバータイプ…防音性のある素材で囲んだりカバーをしたりして、音をおさえているタイプ。エコスロットルでさらに出力と音をおさえることも可能。
発電機の使い方と活躍シーン
農業で発電機を使うとしたら、具体的にどんなシーンが想定されるでしょうか?
3つのパターンを紹介します。
● 土地の整備のためにチェーンソーや草刈り機を使用
● 電動式の噴霧器を使用して農薬や肥料散布
● 夜間作業のためにライトやレンチ、ブロアーなどを同時使用
これらのように、野外かつ広範囲で長時間使用する際に、発電機が活用できます。発電機に頼らなくても、充電式やエンジン式の機械を選べば発電機は不要です。
発電機を選ぶ・使う際の注意点
発電機を選ぶ際には、上述の選び方のポイントをおさえれば大きな失敗はしないでしょう。
使う際には、以下の点に気を付けましょう。
● 複数の機械を同時に起動しない
● 精密機械をインバーターなしの発電機につながない
● 規格の電圧や周波数で対応した発電機につなげる
発電機の対応範囲内の消費電力・起動電力におさめるようにするのが基本です。さらに、発電機で使用する機械が発電機に対応しているかどうかも重要視したいポイントです。
発電機のメンテナンス方法と寿命
とくにガソリンエンジンを燃料とする発電機は、定期的なメンテナンスが必要です。機種によって対応すべき箇所や目安時間が異なりますが、以下のポイントを主に確認していくとよいでしょう。
● エンジンオイル…約20時間稼働ごとに交換
● エアクリーナー…約50時間稼働ごとに清掃
● スパークプラグ(着火装置)…約100時間稼働ごとに交換
● ガソリンエンジン…使用後、長期保管する際に空にする
発電機のメンテナンス方法については、以下の記事もご覧ください。
発電機が故障したら?修理の方法と整備やメンテナンスのコツ
シーン別おすすめ発電機5選
ここではおすすめの発電機について、シーンごとに紹介していきます。
家庭でも農作業でも両方使いたい場合
家庭でも農作業でも、どちらもそれほど使う予定はなく両方で使用シーンを考えている場合はガスボンベ式のインバーター付き発電機を検討してみましょう。おすすめの発電機を紹介します。
ホンダ エネポ EU9IGB
持ち運びや保管がしやすい、コンパクトなガスボンベ式の発電機です。エコスロットルもONにすれば、住宅地での発電音も気になりにくくなります。PCなどの精密機械でも使用でき、連続使用時間は1~2時間程度です。
YAMAHA 防音型 インバータ発電機 EF900iSGB2
軽量で小型、操作も簡単で使いやすいタイプの発電機です。全高39cm、全長40cmと小さめサイズで、重さも22kgと持ち運びができる重さです。カセットボンベ2缶で連続稼働時間は1時間ほど。いざというときの備えにピッタリな発電機です。
農作業のみで長時間安定して使いたい場合
野外の農作業で、いくつかの作業を行いたい場合は、消費電力が多めで出力効率が高いエンジン式の発電機がおすすめです。
ホンダ EX22
防音性能も備えた、大型燃料タンク付きの長時間稼働可能なサイクロコンバーター付き発電機です。定格出力は2.2kVAとそれほどの高さではありませんが、特徴は約8.4時間も連続稼働できる点です。長時間の作業を行っても、十分耐えうる持久力といえるでしょう。
デンヨー GE-5500SS-IV
単相ですが100Vと200Vどちらの出力も可能なインバーター発電機です。低騒音と低燃費でありながら、出力は5.5kVAと非常にパワフルな点が魅力。
周波数もスイッチでき、良質で安定した電力を作れることから、さまざまな機器をつなげたい場合に重宝するといってよいでしょう。ただし、重さは約97kg、大きさも780×616×692mmと大きめなため、移動は簡単ではありません。
業務用の大型機械で使用したい場合
業務用の大型機械を扱う予定がある場合は、三相発電機で検討しましょう。おすすめの発電機を紹介します。
YAMAHA 発電機 EF6000TE (三相200V)
強度の高いフレームを使用し、耐久性の高さが魅力の発電機です。高性能なエンジンを使用しているため、高出力と低燃費を実現しています。燃料を節約しつつ、防音性も高いため、長時間の使用でもストレスが少なく使用できるでしょう。
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家庭での災害シーンなどでよく求められがちな発電機ですが、農業でも多くの活躍の場所があります。
災害の備えとしてだけでなく、農作業で頻繁に使っていくことで故障や不具合がだんだんと見られるようにもなるでしょう。メーカーで設定されている寿命や耐用年数を超えてきたり、故障が増えてきた場合は寿命と見て、買い替えを検討するのがおすすめです。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。