動力噴霧器、いわゆる動噴は農業で活躍する機械です。動噴の基礎知識から、どうやって使うのか、またどういったシーンで活躍するのかなど、詳しく紹介していきます。
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動力噴霧器とは?基礎知識を紹介
動力噴霧器はどんな機械か
動力噴霧器は、エンジンと農業用の高圧ポンプが組み合わさった機械です。動噴霧器や動噴とも呼ばれています。
容器に入った液体をポンプで吸い上げ、霧状にして散布します。液体になっている農薬や防虫剤などの薬剤を効率的に散布するのに便利です。
近いもので、手でポンプを何度か押し、圧力を高めて液体を散布する手動式噴霧器もあります。しかしこれだと小容量しか液体を散布できないうえに、ポンプを押す作業が手間にもなります。
ごく小規模にしか散布しないのでない限り、動力噴霧器を使って撒いたほうが効率的です。
動力噴霧器の活用シーン
動力噴霧器は、例えば以下のようなシーンで活躍しています。
● 農作物や果樹への消毒作業
● 畑での害虫対策の薬剤散布
● 田畑での農薬散布
● ゴルフ場の整備
● 庭の除草
水や水に薄めた農薬、薬剤を一定間隔で撒くのに使用することができますが、用途によってはポンプの耐久性が求められる場合もあります。例えば消毒液はポンプに負担がかかることから、他よりも耐久性の改善に力を入れているメーカーがあります。
エンジンとポンプのセットでの販売だけではなく、ポンプ単体のみの販売を行っているところもあります。必要に応じて選びましょう。
動力噴霧器の種類
動力噴霧器の種類について紹介します。
● 背負式(背中に背負って液体を噴霧する形。最も安価)
● キャリー式(車輪が付いたキャリー状の動力噴霧器を手で押す形)
● セット式(セット台座に動力が載った形)
● 自走式(手で押さなくても前進できる形)
● ラジコン式(リモコンで操作する形)
● ブームスプレーヤー・スピードスプレーヤー(乗用タイプ)
背負い式が最も安く、2万円程度で購入できます。一方、自走式やラジコン式など、多くの機能が付いているタイプだと100万円を超えるものもあります。
中間程度でセット式の動力噴霧器であれば、10万円から40万円程度で購入できるものもあります。価格にある程度関わるものではありますが、散布範囲や積載できる液体の量・給水量にもそれぞれ差があるほか、斜面に対応できるか平面のみの対応となるかでも差が出ます。
購入時に気にすべき点は、動力噴霧器のタイプ以外にも多くあるといえるでしょう。
小規模の田畑や果樹園であれば、それほどポンプの圧力が多くなく給水量・散布量が少ない背負い式でも対応できる場合があります。ただ、より効率的かつ広範囲に散布をしていきたいのであれば、セット式などのよりパワフルなタイプを選ぶのがよいでしょう。
動力噴霧器の主なメーカーとおすすめ商品の紹介
様々な選択肢の中から、自分の理想とする動力噴霧器を選ぶために、主なメーカーとその商品の特長を紹介します。
動力噴霧器は、その使用する環境によって必要な機能が異なるため、各メーカーの得意分野を知ったうえで、値段と機能が合致するモデルを選びましょう。
マルヤマ(株式会社丸山製作所)
マルヤマは1895年から農業用の機械を作り出してきたメーカーで、動力噴霧器も多くのタイプ・価格帯がそろっています。
高い耐久性と、扱いやすく調圧性能に優れた調圧弁、優れたメンテナンス性に加え、特許を取得している強制平弁機構が特徴です。強制平弁機構は従来使われていたポンプより小型かつ軽量で、高速回転を可能にしています。
15万円程度の「アルティフロー動噴」(単体)から、ディーゼルエンジンを搭載したラジコン式の高価格モデルまであります。
まずは長年の経験をもつメーカーで、効率とメンテナンスのしやすさを求めて購入するのはおすすめです。
共立(やまびこ)
共立も農機具のメーカーとして活躍しており、動力噴霧器もセット動噴から自走式キャリー、自走式ラジコンなど幅広いラインナップがあります。
安定した噴霧作業を可能にするために「Wシリーズ」を展開していて、細かな使い勝手の良さを追求しています。
コンパクトなセット動噴「HPE1731」は、両手で持てるコンパクトさと、アルミ合金による軽量化で持ち運びのしやすさが特徴の低価格帯モデルです。
工進
工進では、肩掛け式の手動モデルから、充電式や電池式のコンパクトな肩掛け・背負いモデルが多く生産されています。エンジン式だと、背負い式とセット式が展開されています。
「ガーデンスプレーヤー ES-10CDX」は、軽い力で簡単にエンジンをかけられるのが特徴のコンパクトな背負い式エンジン動噴です。
より高圧のポンプや、キャリー形状で作業したい場合は、「エンジン動噴 ガーデンスプレーヤー ES-25T」を選ぶと活躍します。
有光
有光は噴霧に関する農業用機械を幅広く展開している会社です。人力での散布機から背負い式のエンジン動噴、自走式・エンジン式の動噴があるほか、スピードスプレーヤー、田植え機に接続するタイプの動散まで、使用する場所に応じた適切な動力噴霧器が見つかるでしょう。
コンパクトに、かつパワフルにタイヤ付きのキャリー式動力噴霧器を使いたいなら、タンクとノズルがセットになった「オールセット動噴」がおすすめです。価格も15万円前後と手ごろで、小規模な田畑で活躍するでしょう。
動力噴霧器の操作と注意点
動力噴霧器は、液体を散布する機械のため、使用前にはタンク内にきちんと液体が入っているかを確認します。入っていないまま操作してしまうと、空運転となり、ポンプに負担がかかった結果故障の原因にもなりえます。
作業中にタンクの中が空になってしまった場合も、無理して出そうとはせず、速やかに作業を中止してタンクに補充をするようにするのが重要です。
ただし、セット式の動力噴霧器などでは空運転をして水抜きをしなくてはならないことには注意が必要です。作業の終わりに水抜きを行い、水抜きが完了したら空運転を速やかに終了させます。
動力噴霧器のメンテナンス
動力噴霧器は、定期的なエンジンオイルの交換や、ホースの交換、凍結防止などに配慮すると良いでしょう。
そのほか、噴霧するノズルにつまりがないか、エンジン周辺が汚れていないか、ボルトやナットなどの接続部分におかしな点がないかも確認します。
動力噴霧器の寿命と耐用年数
動力噴霧器を買った後、どれくらい長持ちするかは気になるところかと思います。メーカーが具体的な寿命を公開していることはほとんどありませんが、耐用年数やメーカー保証でおおよその目安を立てることはできます。
耐用年数とは、資産を年ごとに分割して経費計算するためのシステムです。その資産に価値があると公に認められている期間といえます。
例えば中古市場だと、耐用年数以内かどうか、あるいは寿命と区切られている年数や稼働時間以内かどうかが注目されます。
動力噴霧器の耐用年数は7年です。できるだけ長く使いたい人は、7年以上を目安に使っていくと良いでしょう。きちんとしたメンテナンスを行えば、10年を超えて使えるものもあります。
中古の動力噴霧器を売る・買うならあぐり家へ相談を!
動力噴霧器は、ホームセンターなどで購入できる安価なものでなければ、それなりの費用が掛かります。
費用を節約して、最新でなくても動力噴霧器が欲しい場合は、中古での購入を検討してはいかがでしょうか。
中古だとすぐに壊れてしまいそう、というイメージがあるかもしれませんが、きちんと整備して売っている専門店であれば安心です。
農機具ランドあぐり家では、修理やメンテナンスに強いスタッフがきちんと整備した動力噴霧器がそろっています。整備済みで販売されているため、買ってすぐに使うことができる上に、万が一の初期不良への対応も行っています。
すでに古い動力噴霧器を持っていて、新しく効率的なものに買い替えたいという場合も、あぐり家で対応可能です。電話やLINEなどで簡単に査定依頼ができ、日程を調整したうえで直接査定に行くことができます。
気軽な相談からも受け付けているので、ぜひお問い合わせください。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。