草刈りシーズンに大活躍する農具といえば、刈払機。農家にとって刈払機は最も身近でなくてはならない重要な農具です。
しかし、草刈りシーズンが終わればしっかりとメンテナンスを行う必要が出てきます。放置したままだと、いざ使おうとしてもエンジンがかからず動かない、などのトラブルが起こる可能性もあるのです。
ここでは、農業初心者でも簡単にできるメンテナンスの方法、基本的な構造や使い方も一緒に紹介します。
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刈払機の基本的な構造や使い方
まずはメンテナンスの前に、刈払機の基本的な構造や使い方をおさらいします。
刈払機の種類
刈払機は動力の種類によって、電動式とエンジン式の2種類に大きく分けられます。
エンジン式は、構造や燃料の違いから2サイクルエンジン、4サイクルエンジンが存在します。
2サイクルエンジンは、回転数を上げやすいためパワーが強いのがメリットですが、その分燃費が少々悪く、燃料は混合ガソリンを使用しています。
一方、4サイクルエンジンは、パワーの面では若干劣るものの燃費が良く、排気がクリーンなのがメリットです。
また、ハンドルの形状にも種類があり、ツーグリップハンドル・ループハンドル・両手ハンドルなど、使用する場所によって使いやすい形状を選ぶことができます。
刈払機の基本的な構造
基本的な構造としては、原動機・シャフト・回転刃からなり、棒状のシャフトの先に円形の刃が付いていて、ハンドルで操作します。
ハンドル部分のスロットルでエンジンの回転数を調整しながら回転刃を高速回転させることで草を刈るという仕組みです。
刈払機の使用方法
刈払機は、以下の順番で使う準備を整えます。
1. 給油タンクに燃料を注入したあと、3メートル以上離れた平らな地面に置く
2. プライマリーポンプをチューブのなかの気泡がなくなるまで数回押す
3. 最初はチョークレバーを「閉」にしてスターターを一気に引き、初爆が起きるかを確認する
4. 初爆が確認できたら、チョークレバーを「開」、エンジンスイッチを「ON」にしてスターターを引きエンジンを始動させる
5. 約1分程度アイドリングして慣らし運転をする
刈払機の詳しい使い方やエンジンがかからないときの対処法について知りたい方は以下を参考にしてください。
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刈払機のメンテナンス方法
刈払機でメンテナンスを行うべき箇所はいくつもあり、またメンテナンスに必要なものもそれぞれ違います。まずはメンテナンスを行うために、基礎知識を身につけましょう。
メンテナンスに必要なもの
メンテナンスを行う際には、以下のものを準備しておくようにしましょう。
メンテナンスの手順
それぞれのメンテナンス箇所ごとに、手入れの手順を説明しています。無理のない範囲で、手入れをしてみてください。難しい場合や途中で分からなくなってしまった場合は、慌てず修理屋などに相談してみるのもよいでしょう。
ギアケース
まずギアケースをメインパルプから外し、ヘッド部分の左右にあるボルトをレンチなどで取り外します。
ボルトを取り外した穴にグリスを注入すると、ギアケース全体にグリスが行き渡ります。
ギアケースのなかには刈刃を回転させる回転軸があり、常に高速回転していて摩耗を防ぐためにはグリスが必要です。
グリスは刈払機を使用しているうちに蒸発していきます。グリスが十分に行き渡っていないとギアが摩耗で焼き付いてしまい、故障などの原因となるので定期的に確認して補充するのがよいでしょう。
点火プラグ
点火プラグはエンジンをかける際に燃料に着火させる役割があり、エンジンがかかりにくいと感じる原因となっていることが多い部分です。
点火プラグをエンジンから取り外してみて、先が白くなっていたり、煤で黒かったり、電極の角が丸くなっていたりする場合には交換が必要です。
点火プラグはチップソーの交換時に使用する刈払機専用プラグレンチで外せます。
目安として25時間程度使用したら一度状態をチェックしてみて、必要に応じて清掃・交換することをおすすめします。
キャブレター
燃料タンクからエンジンへ燃料を送るという重要な役割を持つキャブレターは、汚れなどで詰まりやすい部分でもあります。
エンジンがかからないトラブルの原因としてキャブレター内部の詰まりが考えられるので、定期的に分解してキャブレタークリーナーで汚れを落としましょう。
刈刃
除草している最中、刈刃にコンクリートや小石などが当たると刃が欠けるなどの損傷を受けることがあります。
欠けたまま使用すると回転バランスが崩れ振動が激しくなり、固定部分のボルトが緩むことでトラブルの原因となる可能性もあるため、放置は危険です。
使用する前や刃の交換前には、ボルトがしっかりと締まっているかを確認するようにしましょう。
また、長い間使用していると切れ味が悪くなり、作業効率も低下します。
グラインダーを使って刃先を研ぐか、刃の交換をこまめに行うことで切れ味も復活します。
エアクリーナー
エアクリーナーは、エンジン内部に空気中のほこりやゴミなどが入り込まないようにきれいにろ過するためのものです。
エンジン内にゴミが入ると故障につながる可能性があるので、定期的な掃除が欠かせません。
エアクリーナーの汚れがひどくなると空気をうまく取り込めなくなり、エンジンの燃焼効率も低下してしまいます。
ゴミやほこりはコンプレッサーなどで吹き飛ばすか、汚れがひどい場合は中性洗剤で洗浄しましょう。
長期の保管方法やポイントを紹介
刈払機のシーズンが終わり、春先に備えて長期保管する際には燃料タンクとキャブレター内から燃料を抜き取ることが一番重要な工程です。
それにより、長期保管後にエンジンがかかりにくいなどのトラブルを大幅に減らすことができるため、必ず行うようにしましょう。
燃料の抜き取りは、以下の手順で行います。
①燃料タンクから燃料を全部抜く
燃料キャップを取り外し、燃料保管容器にタンクの燃料をすべて出します。
その際、燃料保管容器は火の気がない場所に移動させておきましょう。
②キャブレター内の燃料も完全に空にする
燃料タンクの燃料を空にした状態でエンジンを始動させます。
しばらく放置するとエンジンが止まり、キャブレター内の燃料が完全に空になります。
エンジンを高回転させると燃料は早くなくなりますが、エンジンに負荷をかけてしまうので低回転でアイドリングさせるようにするのがポイントです。
③直射日光が当たらず湿気が少ない屋内に保管する
保管する際にはエンジン部分をビニール袋などで保護し、土蜂がマフラーの出口に巣を作るのを防ぎます。
横置きにして保管するのが基本ですが、機種によっては刈刃を上にして壁に立てて保管しても問題ありません。
使用しない期間が長い刈払機は、長く使い続けるためにも長期保管前にしっかりとメンテナンスを行うことが重要です。
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農機具の処分に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。