トラクターの運転は、慣れないと普通自動車より操作方法が難しく感じる方もいるでしょう。この記事では、トラクターを運転する前に知っておきたい運転のコツを紹介します。
上手に運転できるようになれば、不安がなくなり、より作業の効率化が見込めるでしょう。ぜひ覚えていってください。
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運転方法の前に!トラクターの基礎知識
トラクターでできること
トラクターができることは、耕運作業だけではありません。取り外し可能なアタッチメントを装着することで、さまざまな作業が可能になります。
例えば、耕運作業・畝立て作業・重いものの運搬作業・肥料散布、種まき・草刈りなどです。アタッチメントの種類は多いですが、トラクター本体と作業機の互換性があれば取り付け可能です。
トラクターの運転に必要な免許は?
トラクターの運転に必要な免許は、使用する車種や目的によって異なりますが大きく分けて3種類あります。普通免許と、小型特殊免許、大型特殊免許です。
普通免許は、乗用車に乗っている方が通常所持している免許で、この免許でも運転できるトラクターがあります。
小型特殊免許では、小型タイプのトラクターを運転できます。小型特殊免許は、原付自動車免許以外の免許を所持していれば新たに取得する必要はありません。
大型特殊免許は、小型特殊で定められている範囲よりも大型のトラクターを運転できます。
そのほかに、大型特殊免許(農耕車限定)があります。この免許は、限定とはなっていますが、取得する費用が安く取得方法の幅が広いので、農家の方にはお得な免許です。
トラクターの運転に免許は必要?法律違反にならないためのチェックリスト
トラクターの基本的な運転方法
トラクターの主なパーツ
トラクターのパーツは多様で、機種によって配置が異なるためまずはトラクターの取扱説明書を確認しましょう。ここでは、トラクターの運転に必要な最低限のパーツを紹介します。
・運転席周り
・計器類(アワメーターなど)
・アクセルレバー
・変則レバー(主変則・副変則)
・PTO(Power Take Off)
・変速レバー
・油圧レバー
・耕深調節用レバー
・ブレーキペダル(右・左)
・アクセルペダル
・クラッチペダル
・安全フレーム
トラクター後部(作業機装着する部分)
・ジョイント
・トップリンク・左右のロワーリンク
・クイックヒッチ
・チェック・チェーン
エンジン周り
・ディーゼルエンジン
・バッテリー
・ラジエター
・ファンベルト
・ウォーターポンプ
トラクターの運転方法
乗車前には必ず周囲の安全確認をして乗車し座席位置やバックミラー調整をします。安全に走行するために、ヘルメットと安全ベルトを着用し、安全フレームを装備しましょう。
エンジン始動前には、ギアがニュートラル状態か、アクセルレバーが遅いかを確認してから、クラッチを踏み込みエンジンを始動します。
公道で走行する場合は、左右のブレーキペダルが連結していること、PTO変則レバーを入れないこと、走行前に作業機上げるなどに注意しましょう。
①ブレーキの連結を解除して作業速に
耕運作業をするときは、左右のブレーキ連結を解除します。自動機能が付いている場合はスイッチを「入」にします。クラッチペダルを踏んで、最初は「低速」にしてゆっくりと進むようにしましょう。
クラッチペダルの操作に慣れていないうちは、発進時は低速にしつつ、半クラッチを意識してゆっくり離しましょう。急発進すると、前輪タイヤが浮いてしまうおそれがあります。
移動するときには、PTOレバーを使い、作業機を上げた状態にします。アクセルは、ハンドル横に付いているアクセルレバーと、下のアクセルペダルが連動しているのでどちらでも操作が可能です。作業中の速度は作業に適した速度に調整しましょう。
耕運以外のとき、例えば路上走行時やトラックに積み込むときは、必ずブレーキを連結します。
②試しに耕うんして深さを確認
基本的な耕運深さは13から15cmといわれていますが、最初は深さの確認をしてみましょう。まずは、PTO変速レバーを低速にし、耕深調節用レバーをいれます。
エンジン回転を適正な回転数にして、ロータリーを下げて耕します。作業速度は、変則レバー(主変則・副変則)を使い調整可能です。5〜6m耕うん作業をしたら深さを確認し、耕うん深さが合わない場合は、耕深調節用レバーを調節して適切な深さに合わせましょう。
タイヤ跡が無い状態が良い状態といえます。
③ゆっくり、まっすぐ耕うん
上手に耕うんするコツは、ゆっくり、まっすぐに耕すことです。
まっすぐに耕うんするには、なるべく遠くを見ながら進むようにします。遠くに目標物があれば、その目標物を意識して進むと安定した走行がしやすくなります。
地面や手元ばかり見ていると、まっすぐな作業が難しくなります。また、ほ場での作業はハンドルがガタつくので、都度修正しながら進みましょう。
初心者にはまっすぐに進むことだけでも難しい作業ですが、何度も経験を積むことで上達していきます。
④点検、メンテナンスも忘れずに
トラクターを長く使うためには、日ごろのメンテナンスが欠かせません。メンテナンスで重要なのは掃除です。汚れを落とし洗浄する、摩耗・破損部分を発見したら交換することです。ここでは、主なチェック項目を紹介します。
・エンジンオイル
・燃料フィルター
・エアクリーナー
・バッテリー
・ラジエター
・ファンベルト
・タイヤ
・ロータリーの爪
長期保管する場合には、燃料を抜いておくと良いでしょう。燃料は長期間燃料タンクに入れたままにしておくと劣化してしまいます。
詳しい点検方法やメンテナンス方法は、下記ページで紹介していますので参考にしてください。
トラクターのオイル交換はどうしたら?安心のメンテナンス方法を紹介
トラクターのバッテリー上がりへの対処法!原因と予防法も解説
トラクターのエンジンがかからない場合の対処法と原因を解説!
初心者が押さえるべきトラクター運転のコツ
①耕うんするルートを計算しておく
耕運する作業ルートはあらかじめ計算しておくことで、耕うんした場所にタイヤ跡を残さず仕上げられます。基本的には、出入り口の反対側から耕し、外側の3周分を残し中央から耕うんします。
外側を耕うんする場合は反時計回りに作業します。チェーンケースがトラクターの左側にあるので畦(あぜ)や硬いものにぶつからないようにしましょう。
また、作業するほ場は四角いとは限らず、ほ場によっては別の方法が望ましい場合がありますが、基本の方法から応用します。なるべく作業機の上げ下げ位置を揃えることでデコボコせずきれいに仕上げることができます。
②ほ場への出入りは直角に
ほ場の出入りの際は、直角に入り進みます。直角に出入りすることで、転倒リスクを減らすことができます。
ほ場のまわりの畦(あぜ)を越えるときに斜めから進入すると転倒リスクが高いため、運転に慣れたからといっても油断は禁物です。
③変速、旋回、それぞれの操作は慎重に
変速するには、トラクターを停止してからクラッチペダルを踏みます。次に変速レバーを入れ直してから、クラッチをゆっくり離しながら発進させます。
旋回をしたいときは、速度を落としてから作業機を上げた状態で行い、旋回後に下ろします。
トラクターにはブレーキペダルが2つあります。左に旋回するときは左側のブレーキペダルを踏み、ハンドルを左に切ると左に旋回します。ハンドルを切る向きと対応するブレーキの位置を覚えておきましょう。
ポイントは、耕うんした場所にタイヤ跡が残らないようにすることです。
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不要になった農機具を元手に購入する方法
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【使わなくなった農機具を売りたい方へ】買取価格の相場は?高価買取のポイント解説
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。