草刈機の耐用年数はご存じですか?農業を長く続けていると、故障や不具合により買い替えをしなければならない場合が出てきます。「耐用年数や減価償却の仕方について知っておきたい」と思っている方もいるでしょう。
草刈機の耐用年数、減価償却のやり方、不要になった際の売却方法などを知っておくと、計画的に買い替えていくことも可能です。ぜひ参考にしてください。
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草刈機の耐用年数とは
草刈機が実際にどれだけの期間使えるのか、を指すのは「耐久年数」や「寿命」といった言葉です。耐用年数とは国によって「固定資産としての価値がある」と認められた期間を指しています。主に経理の際に使う用語で、確定申告において減価償却費を算出する際に必要な数字です。
減価償却では耐用年数が重要
10万円以上する草刈機を購入した場合、通常は経費として全額まとめて計上せずに減価償却していきます。購入代金を耐用年数で分割して、毎年「減価償却費」として計上していくのです。
減価償却をすることによって収益の変動が少なくなるため、経営計画も立てやすくなるメリットがあります。
草刈機の耐用年数は7年
耐用年数は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって定められており、国税庁のホームページで確認することができます。草刈機に限らず、トラクター・コンバイン・田植え機など、農業機械の耐用年数はすべて7年です。
草刈機の耐用年数の計算式
草刈機を新品ではなく、中古で購入するケースも多々あるでしょう。中古で購入した場合にも減価償却資産として計上できますが、法定耐用年数は使わずに新たに耐用年数を算出する必要があります。
法定耐用年数をすべて経過している場合、法定耐用年数の20%で算出します。なお、算出された年数が2年に満たない場合、耐用年数は2年と見なされます。
例:8年使用した草刈機を購入した場合
(法定耐用年数)×0.2
=7×0.2
=1.4
2年未満となったので、耐用年数は「2年」となります。
法定耐用年数の途中まで経過している場合、耐用年数は以下の計算式から算出できます。具体例とともに確認してみましょう。
・中古の耐用年数=(法定耐用年数ー経過年数)+(経過年数×0.2)
例:3年使用した草刈機を購入した場合
(法定耐用年数ー経過年数)+(経過年数×0.2)
=(7ー3)+(3×0.2)
=4+0.6
=4.6
小数点以下は切り捨てとなるため、耐用年数は「4年」です。
いずれも簡単に計算できるので、中古で草刈機を購入する際には減価償却の参考にしてください。
草刈機の寿命は?実際何年使えるのかチェック
耐用年数が減価償却をするために必要だと分かりましたが、実際に草刈機を使い続けられる期間(寿命)ではありません。使用する頻度や場所、日ごろのメンテナンスも寿命に関係しており、20年以上使えるケースも見られます。
ただし、草刈機の機種によって違いはあるものの、一般的にいわれる寿命は5〜10年です。この時期に差しかかると故障や不具合が起きてもおかしくありません。修理費用がかさむときには買い替えを検討しても良いでしょう。
草刈機を減価償却中に売る場合と処分する場合の事務処理の方法
耐用年数を過ぎておらず、まだ減価償却費として計上できる期間内に草刈機を売ったり処分したりすることもあるでしょう。いずれにしても減価償却資産を手放したことを記帳しなければなりません。売却と処分、それぞれの事務処理について確認しておきましょう。
草刈機を売ったら「減価償却資産台帳」と「仕訳帳」に記帳
減価償却期間中に草刈機を売却した場合、「減価償却資産台帳」と「仕訳帳」に記帳していきます。売却代金は、原則として譲渡所得となる点に注意してください。
減価償却資産台帳に売却した月までの減価償却費を計上するかどうかは、節税効果を考えて選びましょう。減価償却しないときは期首時点で売却したものとみなすため、「期首の未償却残高」を譲渡所得の取得費用とします。
なお、「売却益」となるか「売却損」となるかは未償却残高と比較することで分かります。2つのケースで仕訳帳への記帳方法は異なります。
売却益が出た場合
事業口座への入金は「未償却残高」と「売却益」に分けて記帳します。売却益は譲渡所得となるため、貸方は「事業主借」です。個人口座へ入金された場合は、売却時の「未償却残高」のみ記入しましょう。個人の譲渡所得となるため「売却益」の記帳は不要です。
売却損が出た場合
入金先が事業口座のケースでは未償却残高を「売却価額」と「売却損」に分けて記帳します。事業の損失ではないため、借方は「事業主貸」と記入します。入金先が個人口座であれば、売却時の「未償却残高」のみを記入します。
故障した草刈機を処分したら帳簿で「未償却残高」を0にする
耐用年数を経過せずとも、故障により廃棄処分しなければならないケースもあるでしょう。固定資産を廃棄した場合に必要となるのは「除却」の処理です。具体的には、帳簿上の未償却残高を「0」にするための記帳処理を行います。
減価償却資産台帳に記帳する際、まずは処分月までの減価償却費を計上するかどうかを選びましょう。計上した場合、期首の未償却残高から処分月までの減価償却費の差額、つまり処分時点での未償却残高を「固定資産除却損」として仕訳帳に記入します。
処分月までの減価償却費を計上しない場合には、「期首の未償却残高」を「固定資産除却損」として記帳してください。
草刈機が故障した場合に見られる症状
草刈機の耐用年数が過ぎて故障したときによく見られる症状があります。主な4つの症状について解説するので、所有する草刈機に同様の症状がないか確認してみてください。耐用年数を迎える前に故障する可能性もあるため、まずは知識として知っておくと良いでしょう。
刈り刃の不具合が起こる
草を刈っている間、刈り刃には相当な負荷がかかります。耐用年数を過ぎていれば、たとえメンテナンスをきっちり行っていたとしても、刈り刃を固定する部分が故障するケースはあります。
刈り刃のバランスが崩れて正常に回転しなくなったら要注意です。固定部分は交換できるものではないので、買い替えや処分を検討することになるでしょう。
マフラーから煙が出る
マフラーから白い煙が出るのはエンジン故障のサインです。正常に作動しているときに白煙が出ることはないので、すぐに使用をやめましょう。
燃料の混合比やオイルを間違えることでも白煙は上がりますが、不完全燃焼を起こしてエンジンが傷んでいる可能性もあります。修理や処分を考えた方が良いでしょう。
エンジンがかからない
草刈機に関するトラブルで最も多く見られるのが、エンジンがかからない事例です。原因はさまざまですが、エンジンが焼き付きを起こしていると修理費用は高額になります。
何らかの理由でオイルの供給が止まってしまったことも考えられます。長く使っていればいるほど、草刈機ではこういったエンジントラブルが起きる可能性があります。
リコイルスターターのひもが切れる
リコイルスターターが引けなくなり、ひもが切れることもあります。ひもを交換すれば使えるのではないかと考えてしまいますが、ひもが引けなくなった元々の原因として想定されるのはエンジンの焼き付きです。
専門の業者でないと修理できない部分ですが、エンジンの修理費用は高額です。長年使っていたのであれば買い替えを考えても良いでしょう。
草刈機の調子が悪くならないためにできる対策
きちんとメンテナンスを続けること、適切な場所に保管すること、草刈機の故障を引き起こさないためには正しい知識を持っておくことが大切です。具体的なメンテナンス方法を紹介するので、普段の手入れに生かしてみてください。
メンテナンスをおこなう
草刈機を長く使うためには適切なメンテナンスが欠かせません。日頃から刈り刃に傷みがないかを点検し、潰れている刃は鋭くしておきます。刃の先端に付いているチップソーを取り外し、ヤスリで磨く、新品に交換するなどして切れ味の良さを保ちましょう。
エンジン部分にあるプラグ・クリーナーエレメントなどはこまめに掃除をします。消耗品なので、定期的に新しいものと交換する必要があります。
回転軸には潤滑剤の「グリス」を注入し、ギアの焼き付きを防ぎましょう。20時間を目安に、ゴミを取り除いて少しずつ注入してください。
適切な保管場所を確保する
長期間使用しない場合は保管前にやっておくべきことがあります。まずは本体に付着した草や泥を落としてきれいに掃除をします。清掃後、ギア・チェーン・車軸などに十分に注油をしましょう。
次のシーズンにエンジントラブルが起きないよう、燃料はすべて容器に移しタンクを空にします。キャブレターの始動ポンプを押して燃料を抜ききりましょう。その後エンジンをかけて自然に止まるのを待てば、残った燃料も燃焼されます。
直射日光や雨風を避けて、湿気やほこりが少ない屋内に保管しましょう。機種によっては立てて保管することができないものもあるので、説明書を確認してください。
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草刈機は大切にメンテナンスすれば、耐用年数の7年を超えて長く使える可能性があります。とはいえ、耐用年数を過ぎて故障した場合には、処分や買い替えを検討するのも選択肢のひとつです。
草刈機を減価償却中に売却もしくは処分することもあるでしょう。事前に耐用年数や減価償却についての知識を深めておくと、不安なく新しいものを購入できます。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。