トラクターはアタッチメントを付け替えれば、さまざまな農作業をこなせます。土作りや畝作りといった体力が必要な作業も、トラクターがあれば楽に行うことが可能です。
耕運作業や畝立てでトラクターを使いこなすため、畝作りの基本をしっかりと学んでおくと良いでしょう。
後半ではトラクターのメンテナンス方法についても紹介しています。トラクターは農家にとって欠かせない機械なので、適切なメンテナンスをして長く使えるようにしましょう。
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畝立て作業の基本
畝(うね)立ては野菜のでき具合を左右する大切な作業です。ここでは畝立てがどんなものなのか、何のために必要なのかといった基礎知識について簡単に解説していきます。畝立てはトラクターや耕運機でも行えるので、ここでしっかり確認して応用していきましょう。
畝立てとは土を盛り上げる作業のこと
畑でよく見られる、細長く何本も並んだ土の列を「畝」と呼びます。農作業では土を盛り上げて畝をつくる作業、いわゆる「畝立て」が欠かせません。しっかりと耕運して硬い土を砕いてから、畝立てを行います。
畝立てをすると野菜が育ちやすい土壌ができます。土を盛り上げることで水はけが良くなり、雨が降ったときには上から下へ水が流れてくれるのです。
畝がなく平らな場所で栽培していたとしたら、せっかく育てた野菜を踏んでしまうこともあるでしょう。通路との区分をはっきりと分けることができるので、効率の良い生育管理が可能です。
地面に近い状態を保ちながら根を張れる畝は、根でも呼吸をする野菜にとっては生育に適した形でもあります。畝でつくった柔らかな土の部分は根を張りやすく、特に根菜類が育ちやすくなります。
トラクターや耕運機を使った畝立て
土を耕す機械としてはトラクターや耕運機などが挙げられます。人が乗って作業をする大きな機械をトラクター、人が手で押しながら使うものを耕運機といいます。
トラクターや耕運機は動力を用いて、鍬(くわ)・鋤(すき)などの役目を果たしています。鍬で土を砕き、鋤で土をすきこむ、この作業を楽に素早くできるようになったのです。
畑の面積が大きい場合にはトラクターがよく使われています。耕運方式には鋤方式の作業機をけん引するスピーディーなタイプと、鋤と鍬両方の役割をもつタイプのロータリ耕運方式があります。
小さな圃場や家庭菜園で使われる耕運機は、主に3種類に分けられます。耕すための爪で前進する車軸タイプ、回転部が足元から離れていて安心のフロントロータリタイプ、馬力があって硬い土も砕いていくリア・ロータリタイプです。
今ではトラクターのように豊富な機能が備わり、耕運だけでなく畝立てや除草なども耕運機で行えるようになりました。畑の面積が限られている場合は、耕運機でも十分に作業効率が高められるでしょう。
トラクターによる畝立てのコツ
畝を作るに当たって、土作りの重要性を理解しておく必要があります。畝の種類もさまざまなので、場所や時期ごとにどんな畝が適しているのかも知っておきましょう。さらに細かく、畝の幅・高さなどの決め方についても説明していきます。
畝作り前の土作りが大切
土作りをしっかり行うことで畝立てが効果を発揮します。どんな野菜も空気・水・栄養分を土から吸収しているため、土の状態を整えておくことが重要です。
前に栽培した野菜の根などが残っていると連作障害の原因になります。しっかりと取り除いてから耕しましょう。土が柔らかくなると通気性の良い団粒構造ができあがり、水や空気の通りが良くなることはもちろん、微生物による有機物分解も進みます。
野菜を植える前にも肥料を施して耕すと、下の方にも肥料が行き渡ります。ただし、あまりに深く耕すとメタンガスが発生して野菜の根を傷つけてしまうため、深さは20〜30cm程度に留めておきましょう。
耕すタイミングも大切で、雨が上がったばかりの日はかえって土を固めてしまうので避けてください。土が乾ききっているときにも注意が必要です。一度水をかけて土の状態が落ち着いてから作業を行うようにしましょう。
知っておきたい畝の種類
野菜ごとに適した畝が決まっているので、まずは畝の種類を知っておきましょう。畝は大きく「平畝」と「高畝」の2つに分けられます。
多くの野菜に適しているのが平畝です。一般的に高さ5〜15cmの畝のことを指し、より高さのある高畝に比べて作業量は少なく済みます。畝の斜面が小さく乾燥しづらいので、排水性の良い土地に適しています。ピーマン・キャベツ・ナスなどが平畝で作られる代表的な野菜です。
高畝の高さは20〜30cmほどあります。平畝に比べて表面積が広く、排水性が良くなることが特徴です。水はけの悪い土地、耕作ができる作土層が浅い土壌などに適しています。育てられるのはダイコン・ニンジン・トマトなどです。
平畝と高畝のほかに「鞍つき」という円の形をした畝もあります。1株を育てるために面積を要する野菜に向いているので、スイカやカボチャの栽培にぴったりです。高さを20cm程度にした円錐の頂上部分を平らにならして作ります。
畝作りの基礎テクニック
畝を作るためには、あらかじめ畝の幅・高さ・向きを決めておかなければなりません。畝の幅は、60〜100cmの間で決めるのが一般的です。マルチによっても変える必要があり、マルチが95cm幅なら60〜75cmにしておきましょう。
畝の高さは土の状態に合わせて変えます。時期的に乾燥しやすかったり、もともと水はけが良かったりするときには低めに作ります。育てる野菜でも変わるので、種袋の裏にある情報なども参考にすると良いでしょう。
南北に畝を作るのが基本ですが、栽培する場所によってはそうでないこともあります。日当たりや風向きを考えて東西に作るときには、北側に背の高い野菜を、南側に葉物野菜などを植えると良いでしょう。
トラクターには汎用性の高い「ナタ爪」が初期装備されています。リーズナブルですが摩耗も早いので、そのほかの「イーグル爪」「ゼット爪」「タイガー爪」など、耐久性により優れた爪を選んでも良いでしょう。
トラクターを長く使うコツ
日本製のトラクターはとても丈夫なので、きちんと手入れすれば思った以上に長持ちすることもあります。メンテナンスは日々の作業後に行うものと年に数回行うもの、大きく分けて2つあります。それぞれの作業内容を確認していきましょう。
畝立て作業後のメンテナンス
畝立てをしたら泥や土を早めに洗い流しましょう。時間が経つと固まって落ちにくくなるだけでなく、金属を腐食させてサビの原因にもなります。故障しないようにパネルやエンジン回りなどを避けて水をかけてください。
どこに保管するかも大切です。雨風をしのげる屋根やシャッター付きのガレージにしまってください。やむを得ず屋外に保管しなければならない場合は、アスファルトなど土以外の場所でブルーシートをかけて保管しましょう。
定期的に必要なメンテナンス
日々の洗浄で油分も流れているので、月に2回は「グリスアップ」を行いましょう。可動部分の動きを滑らかにするため、グリスと呼ばれる潤滑油を注入します。耕うん爪の摩耗具合も確認しておきましょう。
定期的にオイル交換も必要です。古いオイルを使い続けるとエンジン内部の機能を低下させて故障の原因となります。初回は50時間後、2回目以降は200時間ごとに交換するようにしてください。
そのほかエンジンに余計な負荷がかからないよう、100時間ごとにバッテリー・ファンベルトの点検と、エアクリーナエレメントの清掃も行いましょう。年に1回は冷却水交換も必要になります。
適切なメンテナンスをしていればトラクターは長く使えますが、ときには修理が必要となる事態もあります。修理箇所によっては高額になることもあるので、そういった場合は売却を検討すると良いでしょう。
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修理に出せば高額な費用がかかるトラクターでも売れる可能性は十分あります。売却できれば新しいトラクターを購入する資金にもなるので、いくらの値がつくのか査定に出して確認してみることをおすすめします。
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株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。