トラクターのエンジンがかからない場合の対処法と原因を解説!

メンテナンス
トラクターに乗っている男性

トラクターは広い範囲の田畑を効率よく耕せるため、よく使われている農機具です。農業に重要だからこそ、いざトラクターを動かそうと思って使えなかったら困るものです。

 

忙しい時期のトラクターの故障は農作業に遅れが出る可能性もあり、早く原因を調べて対処する必要があります。

 

この記事では、トラクターのエンジンがかからない原因とその対処法について詳しく解説します。長く安全に使用するためのメンテナンスの方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

トラクターのエンジンがかからない時にチェックする項目

トラクターのエンジンがかからない時には、まずどこに原因があるのか調べます。チェックするポイントがいくつかあるので、一つずつ見ていきましょう。

 

ロータリー軸にオイル漏れがないか確認

ロータリー軸のオイル漏れはよくあるトラブルで、軸に巻きこまれた草がオイル漏れを防止する役目のオイルシールを圧迫し、変形させることで起こります。

 

変形してしまったオイルシールは自力で交換し対処可能ですが、機械の取り扱いが苦手であれば、無理せず専門業者に依頼することをおすすめします。

 

オイル漏れに気付かず長い間放置すると、エンジンが動かなくなるなどの致命傷になる場合があります。

 

日ごろからロータリーの軸周りや前後輪の車軸をチェックする習慣をつけ、早めに発見できるようにしましょう。

 

サビつきがないか確認

トラクターを長く使用していると、ガソリンを長時間入れっぱなしにすることでガソリンタンク内にサビが発生することがあります。

 

放置するとサビは燃料とともに流れ出し、燃料フィルターやキャブレターの詰まりを引き起こします。この詰まりにより、エンジンがかからなくなることもあるのです。

 

発生してしまったサビは、サビ取りクリーナーなどで除去するか、タンクを交換して対処することができます。

 

しかしタンク内の掃除は大変なので、使わない時には燃料を空にするなど仕組みを作り、予防することで修理や対処の手間を省きましょう。

 

マフラーから煙がでていないかを確認

マフラーから煙が出ている時には、さまざまなトラブルの原因が考えられます。

 

白煙が出ているときは、エンジンオイルの量が適量でなかったり、汚れていたりする可能性があり、量を補充するか交換する必要があります。

 

エンジンオイルフィルターの詰まりが原因なこともあり、そのままにしておくと、エンジンオイルの劣化によるエンジンの不調を引き起こします。ただし、フィルターの交換時期は目で確認できません。稼働50時間を目安に交換しましょう。

 

マフラーから黒煙が出ている場合は、エアクリーナーの汚れや詰まりが原因の可能性があり、この場合は掃除して汚れを落とします。

 

燃料かぶりがないかを確認

燃料かぶりとは、エンジン内のプラグに燃料がかぶって濡れてしまった状態のことです。エンジンを始動させたあとチョークを閉じたままにして、ガソリンが過剰に供給されることが原因です。

 

エンジンがかかったらすぐにチョークを開けるようにしましょう。

 

濡れてしまったプラグは、自然に乾くのを待つか、エンジンから外して乾いた布などで燃料を拭き取って乾燥させます。

 

バッテリーが充電できているか確認

バッテリーがきちんと充電されていないとエンジンはかかりません。バッテリーは使わずにいても自然と電力を消費するため、定期的にエンジンをかけて充電する必要があります。

 

また、バッテリー液の量が適正かどうかを常にチェックすることも大切です。

 

バッテリーが上がってエンジンがかからない場合は、充電するか別のバッテリーとつないでエンジンをかけます。

 

バッテリーは購入してから2~3年経過していると回復は難しくなってくるため、タイミングを見て新品に交換するのが良いでしょう。

トラクターのエンジンを復活させる対策を紹介

トラクターのエンジンがかからないとき、原因とともに復活させるための方法を詳しく紹介していきます。できる範囲で対応してみましょう。

 

燃料劣化の対処方法

燃料が劣化する原因としては、直射日光による酸化やタンク内への水の侵入などが考えられます。

 

トラクターに燃料を入れたまま長期間使わずに放置すると、タンクの燃料は変質して液化したガムのようなベタベタの状態になります。そのまま使用することでタンクの腐敗やエンジン内での詰まり、ゆくゆくはエンジンがかからないといったトラブルになりかねません。

 

燃料の保存期間の目安は直射日光をきちんと避けて保存しても約3か月で、それ以上に放置すると徐々に劣化します。いつもと燃料の色や臭いが違うと感じたら、ただちに使用を中断して新しい燃料に取り替えるようにしましょう。

 

常に新しい燃料を使うことでエンジンの寿命を伸ばすことができます。

 

エアクリーナー汚れの対処方法

エアクリーナーは、エンジン内に空気を送り込むときにホコリやゴミなどを除去する重要な部品です。この部分が汚れなどで目詰まりすることで、エンジンに悪影響をおよぼす可能性があります。

 

トラクターは田畑での作業時に激しく砂ぼこりを巻き上げるため、エアクリーナーが非常に汚れやすくなっています。目詰まりなどでエンジン内にホコリが入ると、エンジンの出力低下や破損といった重大なトラブルにつながるかもしれません。

 

対処法としては、エアクリーナーを抜き出して汚れを確認し、エアコンプレッサーやOAクリーナーなどで汚れを吹き飛ばすか、優しく振動を加えてホコリを落とします。その際、エアクリーナーを傷つけないように注意することが重要です。

 

エアクリーナーの掃除は100時間ごと、交換は1年ごとを目安として行います。型式により適正な時間は異なるので、正確には取扱説明書を確認してみてください。

 

キャブレター詰まりの対処方法

キャブレターはエンジン内部に燃料と空気を混合して供給する役割があり、空気を取り込む時に泥や異物などが混入しやすく、汚れが詰まることでエンジンの不調の原因となる場合が多いのが特徴です。

 

キャブレターの汚れを取り除くには分解して掃除する必要があり、取り外してからキャブレタークリーナーなどを使用してパーツごとに掃除します。

 

それほど難しい作業ではないので、手順通りに行えば初めての人でも自力でのメンテナンスができるでしょう。

 

トラクターのメーカーによってはキャブレターの形は異なりますが、基本的な構造は同じなので安心です。もし、掃除をしてもエンジントラブルが改善しない場合には、キャブレターの交換をおすすめします。

 

ヒューズ切れの対処方法

エンジンが動かない原因としてヒューズ切れによって電気が流れないという可能性があります。

 

一般的に運転席の近くやボンネットのなかにヒューズボックスが設置されています。ヒューズが切れていないかを確認し、もし切れている場合は新しいヒューズと交換してください。

 

ヒューズは配線を守るために一定以上の電圧がかかると切れる仕組みで、一度切れると新しいものに交換する必要があります。

 

ヒューズを交換してもエンジンが動かない場合は、トラクター内部の回線に問題がある可能性も考えられるので専門業者に修理を依頼しましょう。

トラクターのエンジントラブルはメンテナンスで予防できる

トラクターのエンジントラブルを未然に防ぐためには、農作業後のお手入れや定期的なメンテナンスを正しく行う必要があります。

 

大事なトラクターを長く使い続けるためにも、日ごろから自分でできることを確認し、できる限りのことをしてみましょう。

 

使用後のメンテナンス方法

農作業後には高圧洗浄機などで土や泥、草などの汚れをしっかりと洗浄して落とすことで状態を保てます。特にタイヤホイールやロータリーの内側、本体下は見落としがちな場所なので注意しましょう。

 

泥は乾くと固くなり落ちにくく、放置するとサビの原因となる可能性があります。さらに田畑の肥料や堆肥に含まれている成分は金属を腐食させることがあるので、なるべく早めに洗い流しましょう。

 

洗浄後には、洗い流された油を補うためによく乾かしてからグリスアップを行います。トラクターはグリスで潤滑させることで性能性や耐久性が向上し、さらには故障の予防にも効果的です。

 

さまざまな種類のグリスが販売されておりますが、メーカーが扱っている粘度の高いものがおすすめです。

 

定期メンテナンス方法

大きな故障になる前の早めのトラブル発見のためにも定期的にメンテナンスを行う必要があります。

 

以下の表を参考にして、自分でトラクターのメンテナンスを行ってみましょう。もし、いつもと違う異変を少しでも感じたら、早めに対処することが長持ちの秘訣です。

 
































点検項目 メンテナンス方法
エンジンオイル 汚れ具合や量を確認する。必要ならば交換、補充を行う(1年に1回程度)
ラジエーター 劣化具合や汚れ、冷却水の漏れを確認する。液量が少なければ補充する。ホースの破損や漏れも一緒に確認する。
エアクリーナー 汚れていれば分解して掃除する。3~4年ごとに交換する
バッテリー 変形や損傷、サビ、液量を確認する。必要ならば交換、補充を行う。
ファンベルト ベルトの張り具合を確認し、調整する。劣化していれば交換する。
タイヤ 空気圧を確認し、適正圧に調整する。ラグの減りやヒビ等があれば交換する。

トラクターの売却は、農機具専門買取業者のあぐり家へ相談を

ここまでトラクターのエンジンがかからない場合の原因と対処法について解説しました。

 

農家にとってトラクターは欠かせない大事な農機具であり、突然のエンジントラブルでも焦らず原因を突き止め、早めに対処する必要があります。

 

すぐに対処できるものならいいのですが、原因がわからず復旧が難しい場合には専門業者に修理を依頼しましょう。

 

また、修繕費が予算以上の高額になる場合や離農によりトラクターを手放す際には、売却も良い方法です。

 

あぐり家は、プロの整備士による完全無料の出張査定を行っている農機具専門買取業者です。独自に築いた販売ルートでのトラクター高値買取に自信があり、他より少しでも高く売りたい方におすすめです。

 

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この記事を書いた人

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)

1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。

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