トラクターのオイル交換はどうしたら?安心のメンテナンス方法を紹介

メンテナンス
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農業をする上で、トラクターはなくてはならないパートナーではないでしょうか。土壌づくりや草刈り、農作物の運搬など、まさになくてはならない存在です。そんなトラクターだからこそ、できるだけ長く使いたいものです。

 

少しでも長く、安全に使用するには定期的なメンテナンスが欠かせません。この記事では、初心者にも分かりやすく、トラクターのオイル交換をはじめとしたメンテナンス方法についてを詳しく紹介します。

トラクター「オイル交換」の基本

トラクターのメンテナンスの基本はオイル交換です。定期的にオイル交換をしないと、オイルの劣化でエンジン出力が低下したり、トラクター本体の故障の原因になります。オイルの種類と、オイルの交換時期の2点について説明します。

 

トラクターのオイルの種類をチェック 

トラクターオイルには、エンジンオイルとトランスミッションオイルの2種類を使います。エンジンオイルはエンジン内部をサビから守るほか、衝撃を吸収します。エンジンの冷却や密封など、エンジンそのものの働きを維持する効果があります。

 

定期的な点検・交換をしないと、エンジン出力の低下や、オーバーヒート、サビの発生、振動や異音の発生などが起こります。このような症状が出ている状態で使い続けると、結果的にエンジンの寿命を縮めてしまいます。

 

一方でミッションオイルは、ミッション内部のサビや摩耗を防ぎます。ミッション内部の冷却・清掃など、油圧装置を作動させる役割があるのです。

 

ミッションオイルも点検・交換をしないと、油圧装置の負荷により、油圧部品の寿命を縮めてしまいます。このような状態が続くと、トランスミッションなどに負荷がかかり、トラクター本体が動かなくなる原因になります。

 

オイルの交換方法と交換時期をチェック

トラクターは自家用車と比較すると、オイル交換が頻繁に必要です。新車で購入した場合、初回は50時間前後、2回目以降は100~200時間程度の稼働時間を目安に交換します。

 

仮に、1日5時間で毎日トラクターを使用した場合、3週間から1か月に1回交換するのが適切なタイミングです。エンジンオイル、ミッションオイルそれぞれのオイル交換の手順と注意点は次のとおりです。

 

エンジンオイルの交換


  1. エンジン下部のドレンボルトを取り外して、オイルをすべて排出する

  2. 再度ドレンボルトを取り付ける

  3. オイルの給油口から純正のエンジンオイルを入れる

  4. 給油口で、規定量まで給油できたか確認する


 

エンジンオイルは規定量以上に入れ過ぎないように注意が必要です。オイルフィルターは、エンジンオイルを2〜3回交換するタイミングで交換するのが良いでしょう。

 

ミッションオイルの交換

  1. エンジン下部のドレンボルトを取り外して、オイルをすべて排出する

  2. 再度ドレンボルトを取り付ける

  3. オイルの給油口から純正のエンジンオイルを入れる

  4. エンジンを始動させて2、3分してからエンジンを止める

  5. 給油口で、規定量まで給油できたか確認する


 

ミッションオイルの交換後は、まず数分間エンジンを低速で回し、各部にミッションオイルを行き渡らせてから走行しましょう。オイル交換後、すぐに走行すると故障の原因になります。

長く使える!トラクターメンテナンスの基本

オイル以外に重要なトラクターの点検項目として、主な項目を紹介します。定期的な点検でトラブルを防げるので、しっかりと点検しましょう。

 

バッテリーの点検と交換

バッテリーの点検・交換を怠ると、エンジンがかからなくなってしまいます。次の手順で点検・交換をしてください。

 


  1. 汚れやサビ、破損などが無いかを確認する。

  2. 内部の液量が適量であるか、確認する。

  3. ターミナル部分に錆びがないか確認する。


 

サビがある場合は、ケーブルを取り外し、サビを落とします。古くならないように、100時間ごとを目安に点検しましょう。

 

タイヤの点検と交換

タイヤの点検時に次のような状態であれば、早めの交換が必要です。

 

  1. タイヤやラグに亀裂や摩耗がある。

  2. 車輪のボルト部分に緩みがある。

  3. 空気圧が基準よりも低い。


 

ラジエータの点検

ラジエータはエンジンを冷却する重要な装置です。オーバーヒートやエンジントラブルが起きないように、定期的に点検してください。次のような状態であれば、清掃や交換が必要です。

 

  1. スクリーンやフィン部分にゴミやホコリがある。

  2. 冷却水が漏れている。


 

燃料フィルタの点検と交換

燃料フィルタは燃料に混入した不純物を取り除き、ろ過します。外観からは交換時期がわからないので、400時間を目安に交換してください。

 

ファンベルトの点検

ファンベルトの点検・交換を怠ると、オーバーヒートやバッテリーが上がる原因になります。摩耗やヒビ割れが無いか、点検しましょう。100時間ごとに点検を行い、交換が必要な場合には、取扱店に依頼してください。 

焼き付きやオイル漏れがあるなら買い替え検討

トラクターにも自家用車と同じように耐用年数があります。エンジンの焼き付け、オイル漏れがある場合は修理や買い替えをおすすめします。

 

エンジン焼き付き

エンジンの冷却、オイルの循環不足、エンジンへの空気の取り込みが不十分な状態が続くと、エンジン焼き付きが起こります。エンジン焼き付きは致命的な故障で、エンジン交換が必要になります。

 

焼き付きの主な原因は、オイルの点検を怠ったことによる過度な負荷や、燃料を間違えてしまうことで発生します。

 

エンジンオイルは自作すると割安ですが、保存期間が短く、1か月程度しか持ちません。また、混合比率を間違えたものを使用すると故障の原因になります。割高でも手持ちのトラクターにあった、市販のオイルを使用するのが安全です。

 

オイル漏れ

オイル漏れが発生した場合、原因を特定するのにエンジンを分解する必要があります。エンジンの分解は、修理慣れしていない人には難しい作業で、故障箇所によっては、業者への依頼が必要です。

 

修理期間も1日以上かかる場合が多く、故障個所や時期によっては、2週間程度かかることもあります。修理をする場合、修理にかかる時間で修理費を請求されることもあり、修理代が高くなる傾向があります。

 

オイル漏れが長く続く場合には、買い替えも含めて検討することをおすすめします。

 

稼働時間1000時間

トラクターの耐用年数は、稼働時間で1000時間~1500時間、使用期間では10年〜20年ほどです。屋内での保管やこまめな洗浄など、常日ごろからしっかりとしたメンテナンスをすることで寿命は延びますが、横転などによる事故や急な故障を防ぐためにも、稼働時間が1000時間を超えたら、売却を検討することをおすすめします。

トラクターの査定・買取は農機具専門買取業者へ相談

愛着のあるトラクターだからこそ、長く使いたいのは当たり前です。しかし、オイル交換をしてもトラクターが動かない、エンジン以外にも損傷が激しい場合には事故にもつながってしまいます。

 

どんな農作業も安全が第一です。使わなくなったトラクターが納屋を占領している、買い替えをきっかけに古いものを手放したいなど処分にお困りでしたら、一度「あぐり家」へご相談ください。

 

あぐり家は、元農機具修理・販売店の実績を活かして、幅広い業界ネットワークの活用による適正価格の調査と高価買取を実施しています。プロ整備士が在籍している「あぐり家」だからこそ、20年以上の古いもの・壊れているものでも買取が可能です。

 

もちろん、充実のアフターフォローで出張査定は完全無料です。「あぐり家」独自の販売ルートでトラクター以外にも、耕うん機の高価買取も実施しています。少しでも処分や買い替えを検討されているのであれば、ぜひ一度、「あぐり家」で無料相談を試してみてください。

この記事を書いた人

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)

1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。

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