農機具の買い換えに活用できるかも?岡山県の農業経営者なら知っておきたい交付金

草刈り機

交付金とは、国や自治体の政策目標に合わせた取り組みを事業者が行う場合、給付を受けることのできるお金です。うち、「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」を活用することで農機具を買い替えの費用を抑えながら、生産性向上につなげられる可能性があります。この交付金は国(農林水産省)の事業ですので、岡山県で就農している農業経営者や生産者でも活用することができます。

 

そこでこのコラムでは、2021年10月時点で公表されている情報を踏まえて、交付金を受けるために必要な条件や概要を解説いたします。

※この情報は記事投稿時点の情報です。補助金に関する詳細は、補助金の運営事業所にお問い合わせ下さい。

強い農業・担い手づくり総合支援交付金とは

この事業は、人・農地プランに位置づけられた中心経営体等が農業経営の発展等を目的とし、金融機関からの融資を活用して農業用機械等を取得する場合、取得経費から融資等の額を引いた自己負担額について助成する国の事業です。

 

<事業目標>

○ 加工・業務用野菜の出荷量(直接取引分)の拡大(98万トン[2017年度]→145万トン[2030年度まで])

○ 1中央卸売市場当たりの取扱金額の増加(695億円[2016年度]→719億円[2024年度まで] )

○ 意欲ある担い手の育成・確保

 

この交付金は3つのタイプに分かれています。

①産地基幹施設等支援タイプ

②先進的農業経営確立支援タイプ

③地域担い手育成支援タイプ(融資主体補助型)

 

それそれのタイプについて解説していきます。

交付金①産地基幹施設等支援タイプ

【事業実施主体】

農業者の組織する団体(農業協同組合、農事組合法人、農地所有適格法人、その他農業者が組織する団体)等

 

【内容】

高付加価値化や生産コストの低減など、産地の収益力強化や合理化を図る取組に必要な施設(集出荷貯蔵施設、低コスト耐候性ハウス等)の整備・再編を、補助率1/2以内(原則上限20億円)などで支援します。

 

【要件】

受益農業従事者(農業の常時従事者(原則年間150日以上))が5名以上であること

・ 成果目標の基準を満たしていること

・ 面積要件等を満たしていること

・ 受益地の全て(受益地が広域に及ぶ場合は概ね)において、実質化された人・農地プラン(工程表も同プランとみなす)が策定されていること

・ 産地基幹施設を整備する場合にあっては、原則として総事業費が5,000万円以上であること

・ 費用対効果分析を実施していること 等

交付金②先進的農業経営確立支援タイプ

【対象となる農業者】
① 実質化された人・農地プランに位置付けられた中心経営体
② 農地中間管理機構を通じて農地を借りた方

 

岡山市の「人・農地プラン」

※岡山県その他の自治体において人・農地プランございます。

岡山市の「人・農地プラン」を表にしている

【参照】人・農地プランについて:岡山市

https://www.city.okayama.jp/jigyosha/0000016920.html

 

【内容】

融資を活用して農業用機械・施設を導入する場合に、融資残額に対して、事業費の3/10以内の補助率(上限:個人1,000万円、法人1,500万円)で支援します。併せて融資の円滑化を図るため、金融機関への債務保証(経営体の信用保証)を支援します。

交付金③地域担い手育成支援タイプ(融資主体補助型)

【対象となる農業者】

① 実質化された人・農地プランに位置付けられた中心経営体

② 農地中間管理機構を通じて農地を借りた方

 

【内容】

融資を活用してトラクター等の農業用機械やハウス等の施設を導入する場合に、融資残 額に対して、事業費の3/10以内の補助率(上限:300万円)で支援します。 併せて融資の円滑化を図るため、金融機関への債務保証(経営体の信用保証)を支援します。

交付金④地域担い手育成支援タイプ(条件不利地域型)

【対象となる農業者】

農業者が組織する団体等(注)

(注)

1.農家3戸以上が構成員に含まれており、農家が全体の議決権の過半を占める等、事業活動を実質的に支配すると認められる団体

2.農家1戸当たりの平均農地面積がおおむね0.5ha(北海道は2ha)未満、かつ農地面積が0.5ha(北海道は2ha)未満の農家がおおむね5割以上を占める地域等が対象となります。

【内容】

共同利用機械・施設の導入に対して、補助率1/2以内(ただし、農業用機械は1/3以内(沖縄県で実施する場合等を除く。)(上限額:1経営体当たり 4,000万円))で支援します。

 

【参考文献】

パンフレット「農業経営に使える税制・融資・補助金について」:農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/kobetu_ninaite/n_pamph/attach/pdf/zeisei_hojyo-47.pdf

問い合わせ先

詳しくは各市町村の農政担当部局へお問い合わせください。

地方農政局の問い合わせ先を表にしている

まとめ

コロナ禍や今年の長雨により、日本中の農業に多大な影響を受けています。上手く交付金を活用して、この時期を乗り越えましょう。交付金について詳しく知りたいという方は、地元の農政局事業所にご相談してみてください。農家がもらえる交付金はたくさん他にもありますので、条件がマッチングする事業や制度があれば申請してみることをおすすめします。

この記事を書いた人

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)

1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。

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